お客様の声

高度なDX人材の採用と、社員の育成の両立をめざす。

東京ガス株式会社

業種 エネルギー業
従業員数 15,963名(連結 / 2023年3月時点)
用途 DX人材の採用・育成
DX推進部 DX統括グループ チームリーダー
小代 直毅 氏
DX推進部 DX統括グループ チームリーダー
沼田 香織 氏
DX推進部 DX統括グループ チームリーダー
中嶋 綾 氏
※所属部署、役職などは取材当時

Overview

課題

  • DX推進に向け社員のデジタルスキルを底上げしたい
  • データ分析・活用に必要なリテラシー向上について一部の部署では進行中だが、グループ全体へと広げていきたい
  • マネジメント力とエンジニアスキルの両方を兼ね備える人材を求めているが、条件を満たす人材が非常に少ない
  • 当社のDXの取り組みについて、外部の認知度をアップさせたい

exaBase DXアセスメント&ラーニングの研修・講演・人材採用支援を選んだ決め手

  • AIやデジタルの最新情報やトレンドが提供されている
  • DX人材育成・採用に関するあらゆる悩みや相談事に対応してくれる

exaBase DXアセスメント&ラーニングの研修・講演・人材採用支援を導入した効果や感想

  • 目の前の課題に取り組むだけでなく、新しいことに目を向けて積極的にチャレンジする空気が醸成されつつある
  • スキルや意欲の高い社員を発掘できた
  • デジタルとの関わりが少ない社員でも興味が持てるような内容で講演会を実施したことで、DXに対する社員の関心度が高まった

東京ガス株式会社は1885年に創業。エネルギーソリューション事業を主に展開しており、都市ガスの製造や販売のほか、LNG (液化天然ガス)の輸入販売や海外事業、都市ビジネスを手がけるなど、エネルギーバリューチェーンを中心に幅広い領域をカバーしています。

東京ガスグループ全体でDXを推進して社会に対して新たな価値を提供するため、DX人材の育成や採用を行うことを重視。それらをスピーディに進めるため、exaBase DXアセスメント&ラーニングの研修・講演・人材採用支援を導入しました。

今回は、DX人材の採用や育成を担当しているDX統括グループの小代氏、中嶋氏、沼田氏に、「exaBase DXアセスメント&ラーニングの研修・講演・人材採用支援導入するに至った経緯や導入後に得られた成果について伺いました。

高度人材の採用と社員の教育という両輪を回していきたい

──採用や人材育成における、DX統括グループの役割について教えてください。

小代: DX統括グループは、東京ガスグループ全体のDX推進を担当しています。

今や企業活動においてDXは不可欠ですが、そのためにも社内にはいない高度なデジタルスキルを持つ外部人材(高度人材)を採用するとともに、社内人材を育成するという両輪を回すことが必要だと考えています。

沼田: 私は人材採用を担当しており、自社にはいない高度な人材を採用するため、主にシニアクラスの採用に力を入れています。また、当社のDXの取り組みを広く認知してもらうため、ホームページなどで発信も行っています。

中嶋: 当社では中期経営計画において、高度人材を社外から採用しつつ、社内の人材も確実に育成する方針のもと取り組んでいます。このうち、私は社内人材育成を担当しています。

求める人材に向けてDXの取り組みを発信することで、採用につなげたい

──DX人材の採用や育成に関して、どのような課題をお持ちですか?

沼田: 採用における課題は主に2つあります。一つは、私たちが求めている人材が非常に希少であるということです。

私たちは、組織を牽引する力と現場で活躍できる高いエンジニアスキルを兼ね備えたシニアエンジニアを求めています。しかし、トップマネジメントの方になればなるほど現場から離れてしまいます。そのため、この二つを兼ね備えている方が非常に少ないのです。

また、東京ガスはテック企業ではないため、エンジニアの方から見たときに転職先として魅力が感じられないかもしれません。そこで、どのように当社の魅力を伝えるかが二つ目の課題となっています。

エンジニアをスカウトする際、一般的には具体的なプロジェクトや業務内容を提示します。しかし当社では動き出したばかりのDXプロジェクトも多く、プロジェクトの詳細や任せたい業務内容について、具体的にお伝えすることに苦慮しています。この点には改善の必要性を感じています。

ただ、当社の理念や目指す方向性については興味を持っていただけることが多いので、どのようにアプローチすれば面白さを理解していただけるか試行錯誤しています。

中嶋: 育成に関する課題として、DX推進の中核を担う人材の育成に難しさを感じています。

当社では中核人材として、ビジネスの変革をリードできる人材(ビジネス変革人材)やデータサイエンティスト、デジタルエンジニアの育成を目指しています。そのために必要な知識やスキルのレベルは高度になるため、習得に苦労している社員もいるようです。

モチベーションは高いものの知識修得の難しさに直面している社員に対してどのようにサポートし、引き上げていくのか、どのように工夫して学べる環境を整えていくかという点が、育成における課題だと考えています。

最新情報をキャッチアップできることが、導入の決め手となった

──今回、exaBase DXアセスメント&ラーニングの研修・講演・人材採用支援を導入した決め手を教えてください。

小代: 当社のエンジニア採用や人材育成の一部として、エクサウィザーズ様に研修や講演の協力をお願いしています。その大きな理由は、インプットの質を高められることでした。これまでも何度か講演を依頼しましたが、AIやデジタルの最新情報なども含めて、社員に幅広い情報をご提供いただいています。

沼田: また、エンジニア採用に関する市場の動向や採用の難易度といった情報のインプットに協力していただけることも、導入の決め手となりました。

これまで私たちは、シニアエンジニアを社内に迎え入れた経験がありませんでした。そのため、採用の過程で生じる様々な悩みや相談事について、エクサウィザーズの担当者の方に理解力と包容力を持って受け止めていただけているのは安心につながっています。

色々率直に教えてくださるので、それを道しるべとして、「こうすればいいのか」と確信を持ちながら進めていけるようになってきました。

中嶋: 情報の活用においては、適切なタイミングで最新情報をキャッチして取捨選択することが重要だと思いますが、最新の技術や知識を常にキャッチアップしていくのはとても難しく、それらの情報にどのように触れていいかが分からない社員も多いようです。

その点、エクサウィザーズ様の講演や研修を通じて今触れておくべき情報を社内に提供できるのは、非常に有り難いと感じています。

スキルと意欲のある社員の発掘につながった

──「exaBase DXアセスメント&ラーニング」の研修・講演を導入し、どのような効果がありましたか?

中嶋: エクサウィザーズ様には研修プログラムの導入部分の一部の研修や講演をお願いしていますが、実際に受講した社員からは、「新たな知識を得た」「業務に活かせるスキルを学ぶことができた」といったポジティブな意見が大半を占めており、「受けたけれど意味がなかった」などのネガティブな意見は全く出ていません。

研修受講によって、何らかの新たな刺激を提供できている証だと思っています。

また、当社はデータドリブンな事業運営を目指していますが、データ分析に必要な基礎知識が、まだグループ全体では十分に身についていないと感じています。

ただこれは当社に限ったことではなく、私自身も現在の部署に来るまで、データ分析の事前準備やデータセットの重要性についての知識が不足していました。

事務局のスタッフとしてエクサウィザーズ様の研修に参加する中で、「これが重要なのか」と気付かされることも多く、当社に足りないところをカバーして導いてくださっているなと感じています。

小代: デジタルやAIは、特に苦手意識を持つ人が多い分野の一つです。東京ガスは社員の年齢層も広く、それぞれ担当している業務も多種多様なため、業務でデジタルに深く関わる社員もいれば、ほとんどデジタルに触れない業務をする社員もいます。

エクサウィザーズ様の講演や研修では、そうしたさまざまな年代やポジションの社員の多くが関心を持てるようなテーマを提供し、デジタルに詳しくない、または関心が低い社員にも興味が持てるよう話を展開してくれました。これは育成に関わる立場としても、とても有り難かったですね。

実際に私も何回か講演に参加しましたが、「話が分かりやすくて面白い」というのは毎回感じています。また、目の前の仕事に真摯に取り組むだけでなく、新しいことに目を向け、積極的にチャレンジしていく空気が生まれていることを感じます。

中嶋: 様々な取り組みの複合的な成果だとは思いますが、少しずつ「東京ガスも変わらなければ」という意識が社内に芽生えてきていると感じています。また、今まで発掘できていなかった素晴らしい人材が社内にたくさんいることにも気付かされました。

DX人材としてキャリアアップを目指す社員の中には、デジタルと直接関連のない業務に従事していた社員も多くいます。そういった社員がDXに関心を示して研修に参加し、一生懸命取組む姿を見てきました。

エクサウィザーズ様の研修をきっかけに、能力も意欲もある人材が社内にもたくさん存在することに気付けたのは、本当に大きな成果だと言えます。個人的にもとても嬉しかったですね。次の課題は、こうして見いだせた人材をどのように引き上げていくかです。

現場業務でもデータ活用やプログラミングはあります。現在の部署で新たな役割を任せるという方向性も考えられますし、プログラミングを行っている方には専門部署への紹介によってキャリアを拓くサポートができると考えています。

変革を起こし、自律的な組織を目指す

──高度人材を採用し、これからどのようなことを実現していきたいと考えていますか?

沼田: 現在の採用プロジェクトを始めて2年半ほどが経ちました。当初のビジョンとして、技術の獲得だけでなく技術開発のカルチャーそのものも変えていきたいという考えがありました。

成果は徐々に見えてきており、高度人材の採用数増加に伴い、文化を変革していくための基盤も整いはじめています。これからはこの流れをさらに加速していきたいと考えています。

沼田: 先ほどもお伝えした通り、私たちが求めている人材は非常に希少です。その中で、現実的に採用活動を進めるためにどのようなアクションを起こすべきか、エクサウィザーズ様とディスカッションしながら理解を深めています。

小代: 東京ガスグループは、2023年2月に2023年〜2025年の中期経営計画を発表しました。

企業活動にデジタルが欠かせないこの時代において、デジタルトランスフォーメーション(DX)をひとつの軸として主要戦略を実行することを表明し、2025年度までにDX高度・中核人材を500名、活用人材を3,000名内製化することも目標に掲げました。

デジタルを使って社内の​業務​効率を徹底的に上げるだけではなく、お客さまや社会に対する現在の提供価値の高度化や、新たな価値提供につなげていきたいと考えています。

時代の変化に対応し、エネルギー事業においてはGXが必要ですし、当社がガス・電力のエネルギー事業に次ぐ事業の柱として拡充していくソリューションにも、GXやDXを取り入れていきます。

100年以上の歴史がある東京ガスとしては、長年に亘って培ってきたブランド力とともに、デジタル技術の活用と組織風土改革を通じて、グループ全体での新たな価値創造に舵を切っていくことが、今後の重要な課題です。

DX人材の採用により、新たな視点と才能を持った人材を迎え入れることで価値創出の基盤を整え、社内のDX人材育成にも力を注ぐことで、全グループ員がDXの一翼を担えるような組織を目指していきます。

中嶋: 東京ガスグループの全員が自ら動ける自律的な組織を目指していきます。

自律的な組織になるためには、スキルや発想力、モチベーションが必要不可欠です。当社の人材の多くは既に高い業務遂行スキルを持っていますので、モチベーションをどう上げるか、発想力をどう磨くかという点に注力していきたいと思います。

研修に加えてさまざまな手段で働きかけていきたいと考えています。

いつまでも私たちに驚きを提供してほしい

──エクサウィザーズに期待していることがあれば、教えてください。

小代: デジタル領域は変化が激しく、最近登場した技術がすぐに時代遅れになってしまいます。日々新しい技術やツールが登場する中で、やはり最新情報のキャッチアップやインプットを、引き続きエクサウィザーズ様にお願いしたいと考えています。

この1年で急速に盛り上がったChatGPTについても、まだ世間ではほとんど認知されていない時期に講演の中で教えていただきました。当時は「そんな技術が出てきたのか」という程度で、ここまで急速に世の中に広がるとは想像もしていませんでした。このように、まだ芽が出たばかりの段階でいち早く情報をキャッチできることが、エクサウィザーズ様との協業の強みであり、魅力であると感じています。

情報が早いだけでなく、分かりやすく、興味を引きつけるように最新情報をご紹介いただけるので、育成の側面でも非常に助かっています。情報の分かりやすさ、面白さというのは、社員の意識やモチベーションにも大きく影響する要素だと感じています。

中嶋: いつまでも驚きをくれる会社でいてほしいですね。実際に講演や研修などで教えていただける内容も、驚くことが多くて興味が尽きません。

私たちだけで常に最新情報を追い続けるのは、どうしても限界があります。エクサウィザーズ様にはそこを補完していただき、最新情報をキャッチアップして私たちに教えてくれる存在でいていただけると嬉しいです。