Udemy Businessの講座がレコメンドされることで、先のキャリアを見据えて学習しやすくなった
イオンアイビス株式会社
業種 | ITサービス |
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従業員数 | 452名(2024年9月時点) |
用途 | DX人材のスキル・素養把握, パーソナライズしたeラーニング学習 |
Overview
課題
- DX推進部を新設し、イオングループ内で利用するシステムの内製開発を行うことになり、IT・デジタル人材を確保・育成することが急務になった
exaBase DXアセスメント&ラーニングを選んだ決め手
- 経済産業省とIPAが公開したデジタルスキル標準(DSS)に準拠していた
- エクサウィザーズが考える、スキル可視化を行った上で現状と理想とのギャップを埋めていく人材育成の5ステップと、イオングループが考える育成方針がマッチしていた
exaBase DXアセスメント&ラーニングを受検・受講した効果や感想
- DIA3.0の結果に合わせて、オンライン講座「Udemy Business」からDX推進のために厳選*された講座がレコメンドされる点が役立っている
- 若手・中堅・ベテラン層のそれぞれに必要なマインドや身に付けるべきスキルと育成メニューが見えた
- DIA3.0によるデータ活用で人材配置の改善が見込まれる
※17,000以上の日本向け講座からDSSに対応する約300講座を選び、その中からレベルに合わせて提案
イオンアイビス株式会社は、イオングループの機能会社であり、グループ会社で利用するシステムの内製開発や、給与管理等のバックオフィス業務を担っています。
同社では、エクサウィザーズが提供するexaBase DXアセスメント&ラーニングを導入し、目標設定面談や、社員一人ひとりに合わせた学習コンテンツ設計に活かしています。
今回は、同社の社長付 兼デジタルソリューション部長の谷口様と、人事部 人材マネジメント担当の阪口様にお話をうかがいました。
イオングループ全体のデジタルシフト実現に向け、デジタル人材の確保・育成を強化
谷口: 弊社は、イオングループの機能会社で、ITシステムサービスとシェアードサービスの2つの機能でイオングループに貢献しています。
ITシステムサービス機能とは、イオングループにおける店舗・会計・人事などのシステム開発や運用を行う機能です。ECのシステム開発も行っています。インフラなどグループの基盤となるようなシステムも手がけています。
シェアードサービス機能では、イオングループにおける財務・会計業務・給与・社会保険・福利厚生業務などのバックオフィス業務を行っています。
谷口: イオングループ全体のデジタルシフトを実現するため、2020年12月にDX推進部を新設し、グループ会社で利用するシステムの内製開発を行うことになりました。
そのため、IT・デジタル人材の確保・育成が急務になりました。
エクサウィザーズが考える人材育成方針に強く共感
阪口: 決め手は2つあります。
1つ目は、経済産業省とIPAが公開したデジタルスキル標準(DSS)に準拠しながら、客観的にスキルを可視化できる点です。
内製開発に携わる人材に必要なスキル定義や、保有スキルの可視化を私が任された頃にDSSが公開されました。
当時は、客観的にスキルを測定する方法がなく、自己評価・上司評価でスキルレベルを可視化するしかありませんでした。しかし、それでは本当にそのスキルレベルが適正なのかわかりません。
そこで、最新の基準であるDSSをベースにした、exaBase DXアセスメント&ラーニングを導入することにしました。
2つ目は、エクサウィザーズが提唱するDX人材育成の5ステップ(①スキルと素養の可視化、②人材育成の計画策定、③座学育成、④伴走支援による実践準備、⑤OJTを通じた実践力強化)と、当組織が考えるDX育成の方針がマッチしていたからです。
まさに、私たちが考えていた育成ステップでしたので、エクサウィザーズへの信頼感も増しましたね。
阪口: スキルやマインドが可視化されるのはもちろんですが、Udemy Businessとの連携機能が特に役立っています。
元々Udemy Businessと契約を結んでいたのですが、Udemy Businessは講座が豊富なので、どの講座が自分に必要なのか、見極めるのが難しいという課題がありました。すぐに身に付けたいスキルであればキーワードも思いつくのですが、少し先のキャリアを考えた時に、どんなスキルを身につければよいか分かりません。
exaBase DXアセスメント&ラーニングでは、DIA3.0の結果から社員一人ひとりに最適化されたUdemy Businessの講座が表示されるので、自分ではなかなかわからない、本当に学習すべきコンテンツと出会えます。
社員の目標設定でも、レコメンドされたUdemy Businessの講座を受講すると記載する社員も多く、目標設定の指標としても有益ですね。
谷口: exaBase DXアセスメント&ラーニングを活用することで、科学的な人材配置が可能になると考えています。
これまでは、人材配置の際、客観的な指標が限られていたため、上司と部下の関係性に基づいて決定することが多くありました。
もし、社員が馴染めないチームに配置されてしまうと、本人もプロジェクトも課題を抱えることになります。そのため、客観的なデータを基に人材をより深く理解し、将来的には人材配置にも活かせるようになることが見込まれます。
また、マインド面が可視化できるのも有効です。
システムを使うのも作るのも「人」です。スキル面はもちろんですが、エンジニアだからこそ、エンドユーザーである現場の最前線で働く従業員の気持ちに寄り添える共感力が不可欠だと考えています。
アセスメントによって、そのようなマインド面も可視化できるため、今後の活用が期待されます。
阪口: 年代別・部署別・役職別など、様々な切り口で、グラフを用いて視覚的に集計を行いました。
特に顕著な傾向が見られたのは年齢別のスコアです。
DXリテラシーに関するスコアでは、「変化への適応」は、年齢が若いほどスコアが上昇し、「柔軟な意思決定」と「事実に基づく判断」は、年齢が上がるにつれ高いスコアになりました。
パーソナルスキルについては、「リーダーシップ」「コラボレーション」「創造的問題解決」が、20〜30代と40代以上の間でスコアに差が出ていました。
「柔軟な意思決定」については、特に年代による差が顕著に現れていることから、若手ほど自分には裁量権がないと感じている可能性があるということが、データから示唆されました。
こうした結果から、中堅・ベテラン層には変化へ適応していくための施策が必要であり、若手層には柔軟な意思決定をするために必要な考え方や姿勢を身につけることが必要ということが見えてきました。
「学びの目標設定面談」にて、アセスメント結果を用いたキャリアコンサルティングを実施
阪口:
弊社では月に2〜3回、本部全体でセッションを実施し、若手と中堅・ベテラン社員が相互に学ぶ機会を設けています。
若手社員は、ITスキルを活用した業務効率化などを発表し、中堅・ベテラン社員はこれまでのキャリアから身につけている仕事への取り組み方や姿勢、考え方を伝える場となっています。
また、アセスメント実施後は、従業員に結果を共有して終わりにはせず、「学びの目標設定面談」と称した面談を実施しました。
阪口: 学びの目標設定面談とは、キャリアコンサルタントと個別に面談を実施し、各自の目指す方向に合わせた学びの目標設定をする面談のことです。
面談がなく、ただアセスメントを受けて終わりにしてしまうと、スコアと自分の経験や志向性との関連性を把握できなかったり、その後の学びに活かせなかったりと、効果が薄れてしまうと考えています。
面談は、過去と現在地の確認→目標の確認→学びの目標設定の3ステップになっています。
始めにこれまでの経験や現在の業務についてヒアリングを行い、DIA3.0の結果画面を共有しながら、アセスメントの結果と経験や業務のつながりがある点をフィードバックします。
その後、上司の期待や、本人の希望から今後のキャリアの方向性を確認した上で、本人が習得するスキルの目標を確認します。
最後に、現在と目標のスキルレベルのギャップを埋めるための「学びの目標」を設定します。
阪口:
はい、対象者全員との面談を私ひとりで行いました。
周囲には、大変ではないかと心配の声もありましたが、私自身大変とは感じませんでした。
アセスメント結果を手元に置いて、社員と話すことで、その人の背景とスコアとの関連を知ることができ、社員理解が深まる良い機会になりましたね。
谷口: 阪口のようにキャリアカウンセリングができる人材が、上司/部下の関係ではない視点から社員と会話し、理解を深めることが従業員満足度の向上につながると思います。
阪口:
今後は、即戦力となる人材の育成に向け実践の場を提供していきたいと考えています。
担当者としては、このアセスメントをさらに多くの従業員に受検してもらい、全社的なDXスキルの底上げを図りたいと考えていますが、経営層や社員の理解をどのように得ていくか、そのステップがまず必要と思っています。できれば、定期的にアセスメントを実施し、フォローアップを通じて、継続的なスキル向上とデジタル変革の推進を目指していければと思います。
さらに、得られたデータを活用して、より戦略的な人材配置や育成計画の策定にも役立てたいと思っています。