お客様の声

研修から「チャレンジ」を生み出す。ファミリーマートがexaBase DXアセスメント&ラーニングを基軸に進める、全社5,000人規模の戦略的DX人財育成

株式会社ファミリーマート

業種 コンビニエンスストア事業
従業員数 5,574名(2025年2月末)
用途 DX人財の発掘・育成、全社的リテラシー向上
管理本部 人財開発部
部長
大石 卓也 氏
社員教育・DX人財育成支援グループ マネージャー
佐藤 義則 氏
社員教育・DX人財育成支援グループ
田中 伊織 氏
※所属部署、役職などは取材当時

Overview

課題

  • 保有する膨大なデータを活用できず、一部の専門家育成に留まる研修では全社的なDX推進に至らなかった
  • 各部署の連携が取れていない部分もあり、要件定義の曖昧さから非効率的な開発も見受けられた

exaBase DXアセスメント&ラーニングを選んだ決め手

  • 全社員のスキルを客観的に可視化し、潜在的なDX人財を発掘できる「アセスメント」の存在が決め手となった。
  • IT知識だけでなく、課題発見や解決策構想といったコンセプチュアルスキルまで測定可能だった

exaBase DXアセスメント&ラーニングを受講した効果や感想

  • アセスメントによりポテンシャル人財を発掘し、公平かつ数値に基づいた人財評価を実現した
  • アセスメントで選抜した人財が、社内稟議のAI活用など具体的施策が提案され、研修成果が直接的な経営貢献に結びついた

専門スキル人財への育成を踏まえ、全社的なITリテラシー向上へと舵を切った背景

──全社的にDX人財育成を強化するに至った背景や当時の課題についてお聞かせください。

田中氏: 当社は現在、国内に約1万6,000店、そして海外に約8,000店を展開しているコンビニエンスストアチェーンです。コンビニ業界は今、店舗数の拡大を目指す「成長期」から、次なる戦略を模索する「成熟期」へと移行しています。この大きな転換点の中で、当社は「チャレンジするほうのコンビニ」というスローガンの元、日々新しいことへの挑戦が求められています。

佐藤氏: そんな中、私たちには取り組まなければいけなかった大きな課題が2つありました。1つは「データ活用の問題」です。コンビニエンスストアには顧客データ、POSデータ、売上データなど多様な情報があるにもかかわらず、それを十分に活用できておらず、分析できる人財が不足しているという点です。もう1つは「システム開発の問題」です。業務部門がシステムを理解しきれていなかったため、要件定義が曖昧になり、手戻りが頻発する非効率な開発が繰り返されていました。

田中氏: 背景にはシステム環境の複雑さもありました。当社はサプライチェーンの川上から川下までをカバーする事業モデルで、その基盤として約100ものサブシステムが存在し、多くは独自開発でした。かつて先進的と評価された戦略情報システム(SIS)も、長年の積み重ねで「一周遅れ」の状態になっていたのです。システム部門に丸投げする体質から脱却し、事業部門も主体的に開発に関わる必要があるという強い危機感が、経営層にも現場にも共有されていました。
こうした課題を解決するために、2023年からDX関連の研修をスタートしました。

──当初から全社的な教育を目指されていたのでしょうか。

大石氏: 最初から全社展開を想定していたわけではありません。当初は「意思決定に活かせるデータを作れる人財を育成する」という、限定的な選抜型研修でした。データ活用研修と、業務部門の社員を1年間システム部門に“留学”させるOJTを組み合わせた取り組みです。しかし進めるうちに「本当にやるべきデータ活用研修はこれではない」という実感が強まっていきました。

田中氏: 実はその前の2022年にも、1,000人規模で他社のeラーニングを導入しました。しかし内容はWordやExcelなどPCツールの使い方が中心で、ノウハウ的なHow Toにとどまっていたのです。アセスメント機能もなく、我々が目指すDXリテラシーとは方向性が全く異なっていました。

佐藤氏: 2023年のデータ活用研修も、当初は要件が全く定まらず、まずは興味がありそうな人を集めて、専門的な内容の研修を始めたに過ぎません。ただ、高度専門人財を数名育てても組織全体のDXは進まないことに気づきました。セミナーや勉強会に参加する中で、DX推進には必ず人財育成が伴い、多くの企業が「デジタルスキル標準(DSS)」を意識していることを知ったのです。その結果、まずは全社員の「リテラシー」を底上げし、その次のステップとして育成するロール(役割)を意識した選抜研修を行うべきだという結論に至りました。この気づきが大きな転換点となり、現在の全社的な取り組みにつながっています。

──数あるサービスの中で、なぜ『exaBase DXアセスメント&ラーニング』を選ばれたのでしょうか。

佐藤氏: 最大の決め手は「客観的で信頼できるアセスメント」である点です。DSSを基準に育成体系を考える際、まず全社員の現状を把握する必要がありました。他社にもDX関連のeラーニングはありましたが、exaBase DXアセスメント&ラーニング(以降、DIA)のように、しっかりとスキルを測定できるアセスメントを提供しているサービスは見当たりませんでした。ITツールの知識確認にとどまらず、ビジネス課題を発見し解決策を構想するなど、コンセプチュアルなスキルまで可視化できる点に大きな魅力を感じました。
また、導入後に気づいたことですが、設定している人財要件への適合度が計測できることが研修の選抜を非常に楽にしてくれました。

図:DIA受検結果に基づいた各人財要件への適合度の算出のサンプル画像

大石氏: アセスメントで社員一人ひとりの知識やスキルを客観的にデータ化できるのは非常に価値があります。全社員の受検が終われば、勘や経験に頼らない「データに基づく人財配置」を実現する強力な武器になります。社員が最大限の能力を発揮できる組織をつくる上で、この客観性は欠かせないと考えました。

アセスメントで発掘した人財が経営課題解決のプロジェクトを発足

──アセスメントを導入したことで、具体的にどのような成果がありましたか。

佐藤氏: 最大の成果は「人財発掘」です。これまで注目されてこなかった社員や、自ら手を挙げるタイプではない社員の中から、高いスコアを示す人財が見つかっています。まさに「ダイヤの原石」の発見であり、人財発掘に大きな効果を感じています。

田中氏: 我々が求めるのはビジネスを前進させる力を持つ人財です。アセスメントによって、現場での活躍度合いといった定性的な評価では見えなかった能力を、客観的に可視化できました。本社から離れた現場で働く社員でも、スコアが高ければ評価される。これは多様な人財を公平に評価する上で大きな進歩です。

佐藤氏: その成果が最も分かりやすく表れたのが、アセスメント上位者を対象に実施した「DXプロジェクトマネジメント研修」です。約5ヶ月間、20名が5チームに分かれ、部門横断で自社のリアルな課題解決に挑みました。その中で、「AIによる社内稟議決済業務の負担軽減・精度向上」という提案が生まれました。稟議にかかる時間や手戻りコストを金額換算し、経営企画部長に直接提案したところ「まさに当社の課題だ」と受け止められ、現在は正式プロジェクトとして進行しています。研修の学びが事業貢献につながった象徴的な事例となりました。

──全社的な教育を進めるうえで苦労されたことはありますか。

佐藤氏: やはり「なぜ私がやらなければいけないのか」という従業員の声ですね。学習意欲には個人差があるため、全社員を対象とすることの難しさは常に感じています。
そこで、DIAの受検を促進するために、まずは手挙げ式(任意参加)でスタートしました。最初は学習意欲の高い層を中心にすぐに定員が埋まるほどの人気で、徐々に受検も増えていきました。そうすると、学習に積極的でない層が未受検者として残ってきます。最終的には指名制も導入し、全社的な参加を促しています。

田中氏: 従業員ひとり一人に学習の必要性を理解してもらうために、こうしたインタビューの機会などを通じて、「会社全体としてDXに向かっている」「すでに2000人以上が受講している」といった事実を伝え、取り残されてしまうかもしれないという意識を持ってもらうよう働きかけています。

──研修によって現場の業務に支障が出ることを懸念する声はありましたか。

田中氏: はい、そこは重要な点です。特に選抜研修では、必ず「上司説明会」を開き、部下が受講する内容を詳細に伝えます。その上で「部下はこうしたスキルを身につけて戻ってくるので、フォローが必要です」と説明し、上司にフォロー体制を敷いてもらうのです。さらに研修では自身の部署の課題を持ち込み、解決策を検討し、最終的に上司も参加する成果発表会で提案を行います。こうすることで、学びが職場に還元されない状況を防いでいます。

佐藤氏: 上司の負荷についても事前に懸念がありましたので、アンケートを実施しました。週1回業務を離れて研修に集中するため、負担をかけていると自覚していましたが、実際に「負荷を感じた」と回答した上司は2割程度でした。残りの8割は「部下が業務と研修を両立して頑張っていた」と評価してくれており、全体として理解が得られていると感じています。

田中氏: 受講者はアセスメントでビジネスアーキテクト適合度80以上を基準に選抜しているため、レベル感が揃っています。以前の手挙げ制ではスキルにばらつきがありました。しかし、今は研修の質を安定的に担保でき、その分、内容も高度で投資に見合う研修が実現できています。参加者からは「想像以上に大変だった」との声もありました。半年後の追跡調査では管理職の多くが「この機会があって良かった」「実務に活かせている」と回答しています。学びをしっかり成長につなげてもらえている手応えがあります。

育成のゴールは、AI時代を見据えたスキルベースの戦略的人事の実現

──今後の育成計画と、その先に見据えるゴールについてお聞かせください。

田中氏: 当面の目標は、来年度までに全社員が初級リテラシー教育を完了させることです。その後は毎年200名規模で中級人財を育成し、3年間で約600名、最終的に全社員の1割が現場でDXをリードできる中級レベルのスキルを持つ体制を目指します。これまでは受講人数といった「量」をKPIにしてきましたが、これからはスキルの質や事業貢献度といった「質」的な成果を重視するフェーズに入ると考えています。

佐藤氏: 大きな展望としては、アセスメントで可視化されたスキルデータを人事戦略に組み込んでいきたいと考えています。これまでは定性的な評価や主観が人事に大きく影響していましたが、アセスメントデータのような客観的な基準を基軸にすれば、配置や昇進の精度も変わります。スキルベースの人事へ転換することで、本当に能力の高い人財が正しく配置され、組織全体のパフォーマンス最大化につながると確信しています。すでにアセスメントは、これまで光が当たりにくかった現場の優秀な人財を発掘するツールとしても機能しており、この流れをさらに加速させたいです。

──エクサウィザーズへの期待をお聞かせください。

田中氏: 現在はビジネスアーキテクトの育成を中心に据えていますが、今後はUI/UXデザイナーやデータエンジニアといった専門人財の必要性も高まると考えています。当社では新卒全員がスーパーバイザーからキャリアを始めるため、専門人財の育成は容易ではありません。しかし5,000人の中には大学で専門分野を学んだ人財など、適性を持ちながら眠っている人がいるはずです。アセスメントでそうした人財を発掘し、適切なキャリアパスを提示することが次の課題です。

佐藤氏: これからはAIと共に働くことが当たり前の時代になります。リスキリングの枠を超えて、仕事の進め方そのものを変革していく必要があります。その中で、私たちは社員に何を提供すべきかを常に問い続けなければなりません。仕事設計から教育までを一貫して考え、未来を見据えた組織づくりに挑戦していきます。エクサウィザーズさんには、その道のりを共に歩むパートナーとして、知見と実践の両面から力強いサポートを期待しています。