生成AIのおすすめは?目的別の比較と企業の課題から考える選び方・導入事例【2026年版】
「自社でも生成AIを活用できないか」。経営層からそう問われて情報収集を始めたものの、ツールの数が多すぎて整理がつかない。DX推進や生成AI活用を担当する方から、こうした相談をいただく機会が増えています。この記事では、目的別のおすすめを早見表で示したうえで、議事録作成や問い合わせ対応といった企業の課題ごとに、2026年7月時点の各サービスを詳しく比較します。

※デロイト トーマツ ミック経済研究所「LLM(大規模言語モデル)を自律的に連携させ非定型業務を自動化するAIエージェント ソリューションサービスの市場動向 2025年度版
※富士キメラ総研「2026 生成AI/AIエージェントで飛躍するAI市場総調査」<2024年度実績・サードパーティ対話型生成AIアプリケーション・ベンダーシェア>
生成AIのおすすめ早見表【目的別・課題別】
目的別のおすすめを最初にまとめます。担当者がまず自分の手で試すなら、この中から1本選んで使い始めるのが近道です。

| 目的 | まず試す1本 | 補足 |
|---|---|---|
| 文章作成・調べものを幅広く | ChatGPT | 迷ったときの最初の1本 |
| Google環境の会社で使う | Gemini | Workspaceとの連携が強み |
| Office環境の会社で使う | Microsoft Copilot | Word・Excel・Teamsの中で使える |
| 長文の読み込み・コーディング | Claude | 文書業務と開発支援に強み |
| 出典付きのリサーチ | Perplexity | 根拠のWebページを示す |
| 社内資料にもとづくQ&A | NotebookLM | アップロードした資料だけを根拠に回答 |
| コード補完・開発支援 | GitHub Copilot | 無料プランから試せる |
| 画像・動画などの制作 | Adobe Firefly/Runway | 制作部門向け。商用利用は規約の確認を |
| 会社で全社的に・安全に使う | 法人向け生成AIサービス | 確認項目は次章のチェックリストで解説 |
企業として導入するなら、出発点は「どのツールが優れているか」ではなく「自社のどの課題を解決したいか」です。本記事の構成も、導入のきっかけになりやすい課題に沿って組んでいます。
| よくある課題 | 有効なアプローチ | 解説セクション |
|---|---|---|
| 議事録・文書作成・資料づくりに時間がかかる | 文章生成AIの全社活用 | 文書作成・議事録 |
| 問い合わせ対応・社内のナレッジ活用が回らない | 社内データ連携(RAG) | 問い合わせ・ナレッジ |
| 開発部門の生産性を上げたい | コード生成AI・開発エージェント | 開発・コーディング |
| 契約書レビューや制作物の内製化など、部門の専門業務を効率化したい | 部門特化型の生成AI・業務SaaSのAI機能 | 部門特化型 |
2026年の生成AIの選び方|性能差は縮まり、「業務への組み込み」が成果を分ける
各社のモデル更新は2026年に入っても続いています。OpenAIは4月に「GPT-5.5」を発表して5月からChatGPTの標準モデルに切り替え、6月26日には次世代の「GPT-5.6」シリーズ(Sol/Terra/Luna)の限定プレビューを開始しました(一般提供は7月から順次開始)。GoogleはGemini 3ファミリーに加え、5月の開発者会議で「Gemini 3.5 Flash」を投入しています。
Anthropicの動きは、モデル選定の難しさを象徴しています。5月の「Claude Opus 4.8」に続き6月9日に最上位の「Claude Fable 5」を公開しましたが、6月12日に米政府の輸出管理指令を受けて提供を停止しました。その後、6月30日に米商務省が輸出管理措置を解除し、7月1日に全世界で提供が再開されています。ただし再開後も、有料プランの標準枠でFable 5を使える期限が当初予定から7月12日へと繰り返し延長されるなど、提供形態は短期間で二転三転しています。数か月どころか数週間単位で前提が入れ替わる以上、「今いちばん賢いモデル」を基準に選んでも、導入が始まる頃には状況が変わっています。

では、何が成果を分けるのか。McKinseyの調査では、生成AIで利益面の効果を上げている組織とそうでない組織を分ける最大の要因は、モデルの選定ではなくワークフロー(業務の流れ)の再設計でした。OpenAIの企業調査でも、AIの多様な機能を幅広い業務に組み込んでいる利用者ほど時間削減が大きいと報告されています。性能の高いモデルを「置く」だけでは足りず、日々の業務に「組み込める」かが効果を左右します。選定時に見るポイントは3つです。
- 業務アプリへの組み込み:GmailやWord、Teamsなど毎日使う画面の中でAIを呼び出せるか。GoogleのWorkspace Studio、MicrosoftのCopilot Studioなど、現場がノーコードで自動化を組める機能も出そろってきました
- エージェント機能:指示を渡すと、情報収集から資料作成まで複数の手順をAIが自律的に進める機能。McKinseyの調査では、エージェント型AIを本格展開している企業が23%、試行段階の企業が39%にのぼります
- 外部システムとの接続規格(MCP):AIと社内システム・外部ツールをつなぐ共通規格。Anthropicが2024年に提唱して以降、主要各社が相次いで対応し、AIを業務システムにつなぐ際の標準的な選択肢になっています
主要各社の2026年7月時点の状況をまとめます。モデルの世代だけでなく、右列の連携面をあわせて見てください。
| 提供元(サービス) | 最新の主力モデル(2026年7月時点) | 連携面の特徴 |
|---|---|---|
| OpenAI(ChatGPT) | GPT-5.5(ChatGPTの標準)/GPT-5.6を限定プレビュー | 社内データを接続するコネクタ、エージェント機能を拡充 |
| Google(Gemini) | Gemini 3ファミリー+3.5 Flash(5月) | Workspaceに標準統合。Workspace Studioでノーコードのエージェント作成 |
| Anthropic(Claude) | Fable 5(最上位・7月に提供再開)/Opus 4.8/Sonnet 5/Haiku 4.5 | 100万トークンの長文処理、PC操作。接続規格MCPの提唱元 |
| Microsoft(Copilot) | OpenAIなど複数社の最新モデルを利用 | Word・Excel・Teamsに組み込み。Copilot Studioで業務エージェント作成 |
出典:OpenAIヘルプセンター「ChatGPTのGPT-5.5」/Google公式ブログ「Gemini 3.5: frontier intelligence with action」(2026年5月)/Anthropic「Claude Opus 4.8」(2026年5月)/Anthropic「Claude Fable 5 and Claude Mythos 5」(2026年6月)/Anthropic「Statement on the US government directive to suspend access to Fable 5 and Mythos 5」(2026年6月)/OpenAI「Previewing GPT-5.6 Sol」(2026年6月)/Anthropic「Introducing the Model Context Protocol」(2024年11月)/McKinsey「The State of AI」(2025年11月)/OpenAI「The State of Enterprise AI 2025」(2025年)
法人選定のチェックリスト
この前提に立つと、法人で確認すべき項目は次のように整理できます。比較検討や提案依頼書のたたき台として、ぜひご活用ください。
| 観点 | 確認項目 |
|---|---|
| データ保護 | 入力データがAIの学習に使われない設定が標準か。データの処理・保存はどの国・地域で行われるか |
| アカウント統制 | SSO(シングルサインオン)や一括管理に対応するか。利用ログ・監査証跡を取得できるか。禁止ワードなど入力の制御は可能か |
| モデル | 複数のモデルを用途別に使い分けられるか。モデルの世代交代に追従できるか |
| 業務への接続 | 既存の業務アプリとの統合。コネクタ・MCPへの対応。RAG利用時にアクセス権限を制御できるか |
| 定着支援 | プロンプトテンプレートの提供。研修・活用支援の体制。利用者向けの問い合わせ窓口 |
| 効果測定 | 利用状況や業務ごとの削減時間を可視化できるか |
| コスト | 課金単位(ユーザー数か利用量か)。小規模なトライアルから始められるか |
見落とされがちな観点は「定着支援」と「効果測定」です。当社が導入を支援してきた現場でも、定着の仕組みがないまま展開すると利用率が1〜2割まで落ち込むことは珍しくありません。一方で、当社エクサベース AIの利用データでは、プロンプトテンプレートを週3回以上使うユーザーの週間ログイン率は80%にのぼります。性能と同じ重みで、使われ続ける仕組みを選定段階から確認してください。
出典:エクサウィザーズ「exaBase 生成AI、提供開始2年で利用ユーザー数10万人突破」(2025年7月)
文書作成・議事録におすすめの生成AI
最も多くの企業に共通し、最初に成果が出やすい領域です。メールの下書き、会議メモの整形、報告書の要約、翻訳。文書まわりの定型作業は、汎用の文章生成AIでそのまま効率化できます。OpenAIの企業調査では、生成AIを使う企業の利用者が1日あたり40〜60分を削減したと報告されており、全社で積み上げれば無視できない規模になります。主要5サービスの比較です。
出典:OpenAI「The State of Enterprise AI 2025」(2025年)
| サービス | 最新モデル(2026年7月) | 法人プラン・価格目安※ | 連携・拡張 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|---|
| ChatGPT | GPT-5.5(標準)/GPT-5.6プレビュー | Business:25〜30ドル/人・月、Enterprise:要問合せ | コネクタ(Drive・Slack等)、エージェント機能 | 標準ツールを1本にそろえたい |
| Gemini | Gemini 3/3.5 Flash | Google Workspace Business以上に同梱(14ドル/人・月〜) | Gmail・ドキュメント統合、Workspace Studio | Google環境が中心 |
| Claude | Opus 4.8/Sonnet 5/Haiku 4.5 | Team:25〜30ドル/人・月、Enterprise:要問合せ | 100万トークン長文処理、MCP、Claude Code | 長文読解・開発が多い |
| Microsoft Copilot | GPT系ほか複数モデル | Microsoft 365 Copilot:30ドル/人・月 | Office統合、Copilot Studio | Office環境が中心 |
| Perplexity | 複数モデル選択式 | Enterprise Pro:40ドル/人・月 | 出典付き解答、社内検索 | 調査業務の多い部門 |
※価格は2026年7月時点の公開情報にもとづく目安(年契約・1ユーザーあたり)。改定が頻繁なため、契約前に各社公式の最新情報を確認してください。
ChatGPT(OpenAI)は、利用者数が世界最大規模の汎用サービスです。文章・データ分析・画像生成・Web検索を1つの画面でこなし、何でも一通り高い水準で対応できるのが持ち味です。
- 議事録:会議の文字起こしを貼り付けると、決定事項と宿題を整理した議事録に整形してくれる
- 資料作成:「役員向けに1枚で」と頼めば、長い報告書を体裁ごと作り直してくれる
- 向いている企業:特定の業務基盤に寄っておらず、標準ツールを1本にそろえたい
Gemini(Google)は、Gmailやドキュメントの画面にそのまま入り込んで動くのが最大の違いです。AI用の画面を別に開く必要がなく、現場に浸透させやすい構成です。
- 議事録:Meetの会議が終わると会議メモが自動で残り、そのまま参加者に共有できる
- メール:長いスレッドを開いた横で「要約して返信案を3つ」と頼める
- 向いている企業:Google Workspaceが業務の中心
Claude(Anthropic)は、5サービスの中で最も「長い文書」に強いサービスです。最大100万トークン(数百ページ相当)を一度に読み込め、日本語の文章も自然です。モデルは、最上位のOpus 4.8、バランス型のSonnet 5、軽量のHaiku 4.5の3グレードです(上位モデル「Fable 5」は6月に一時提供停止したのち、7月1日に提供再開)。
- 契約書:新旧2版を読み込ませると、変更点と論点を表で一覧化してくれる
- 仕様書:数百ページの資料を渡して「要件だけ抜き出して比較表に」と頼める
- 向いている企業:契約書・仕様書など長文を扱う業務や、開発部門が多い
Microsoft Copilot(Microsoft)は、単体のチャットというよりMicrosoft 365の機能として動きます。使い慣れたOfficeの画面の中で完結するため、教育コストがほとんどかかりません。
- 議事録:Teams会議が終わると、要約と決定事項・宿題リストが自動で残る
- 資料作成:Excelの実績データを指定して「これでWordの月次報告を」と頼める
- 向いている企業:Microsoft 365が業務の中心(効果は利用度に比例)
Perplexity(パープレキシティ)は、「書く」より「調べる」に振り切ったリサーチ特化型です。回答に必ず根拠となるWebページの出典が付きます。
- 調査:「競合5社の直近の値上げ動向は?」と聞くと、出典リンク付きの整理が返り、そのまま社内報告に使える
- 向いている企業:調査・情報収集の比重が高い部門に追加で持たせる
選び方の軸は、社内の業務基盤との相性です。Google中心ならGemini、Microsoft中心ならCopilot、長文読解・開発が多いならClaude、調査が多いならPerplexity。基盤に寄りがなければChatGPTが無難です。各社とも公式サイトで業務別の活用例やプロンプト集を公開しており、導入後の研修教材にもそのまま使えます。
参考:OpenAI Academy(業務別の無料学習講座)/Google「Gemini for Google Workspace プロンプトガイド」/Anthropic「Customer stories」/Microsoft「Copilot シナリオライブラリ」

問い合わせ対応・ナレッジ活用におすすめの生成AI(RAG)
「総務や情シスに同じ質問が何度も来る」「マニュアルはあるのに誰も探せない」。こうした課題は、汎用のチャットを配るだけでは解決しません。必要になるのは、社内の規程やマニュアル、過去の資料をAIに参照させるRAG(社内データを検索し、根拠付きで回答させる仕組み)です。

接続規格の普及で社内システムとAIをつなぐハードルは下がり、2026年の企業導入では中心的なテーマになっています。文書作成のセクションと同じサービスも登場しますが、使う機能と見るべきポイントが異なります。
| おすすめ | 仕組み | 権限・管理 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| NotebookLM | アップロードした資料だけを根拠に回答し、参照箇所も表示する | 共有ノート単位で管理 | 部署単位でまず試す |
| ChatGPT | コネクタで社内ストレージ等を接続し、社内情報を踏まえて回答する | 管理者がコネクタと権限を設定 | ChatGPTを全社標準にする |
| Gemini/Microsoft Copilot | WorkspaceやMicrosoft 365内のメール・文書を横断参照する | 既存基盤の権限設定をそのまま利用 | 該当基盤を全社で利用している |
| RAG搭載の法人向けサービス | 社内データを連携した専用環境を構築する | アクセス権限・利用ログ・禁止ワードを一体管理 | 全社規模で安全に運用したい企業・自治体 |
RAGを入れると、たとえば次のような業務が変わります。
- 問い合わせ対応:就業規則や経費規程への質問に、該当箇所を示しながらAIが一次回答。担当者は例外対応に集中できる
- ナレッジ検索:過去の提案書・議事録・マニュアルを横断検索し、「あの資料どこ?」の時間をなくす
- 文書作成:社内の過去事例を参照させたうえで、企画書や回答文書のたたき台を作らせる
注意したいのは、この領域が「ツールを買えば終わり」ではないことです。どの文書を参照させるか、誰がどこまで見られるか、誤った回答をどう検知するか。データの整備と権限設計が必ず伴うため、次の順で進めると無理がありません。
- 試す:NotebookLMに部署のマニュアルを読み込ませ、回答精度を確かめる
- 広げる:全社の標準ツール(ChatGPTやGemini/Copilot)に社内データを接続する
- 固める:権限・ログ・禁止ワードまで一体管理が必要なら、RAG搭載の法人向けサービスを検討する
後半で紹介する滋賀県の事例は、この最終段階にあたり、RAGを全庁約6,000名の規模で運用しているケースです。当社の法人向けサービス「エクサベース AI」は、この「固める」段階にあたるRAG搭載型で、アクセス権限・利用ログ・禁止ワードの管理まで一体で備えています。サービスの詳細は、エクサベース AIのサービスページからご確認いただけます。

※デロイト トーマツ ミック経済研究所「LLM(大規模言語モデル)を自律的に連携させ非定型業務を自動化するAIエージェント ソリューションサービスの市場動向 2025年度版
※富士キメラ総研「2026 生成AI/AIエージェントで飛躍するAI市場総調査」<2024年度実績・サードパーティ対話型生成AIアプリケーション・ベンダーシェア>
開発・コーディングにおすすめの生成AI
ソフトウェア開発は、生成AIの投資対効果が最も定量化しやすい分野です。Stack Overflowの開発者調査(2025年版・世界規模)では、84%の開発者がAIツールを利用中または利用予定と回答しており、開発現場ではすでに前提になりつつあります。2026年は単なるコード補完にとどまらず、タスクを丸ごと任せるエージェント型の開発支援が一般化してきました。

| サービス | 形態 | 価格の目安※ | 向いているチーム |
|---|---|---|---|
| GitHub Copilot | エディタ拡張+エージェント | 無料プランあり。Business:19ドル/人・月 | GitHub中心の開発フロー。まず試す1本 |
| Claude Code | CLI・エディタ等で動くエージェント | サブスクリプション(Pro〜Max)またはAPI従量課金 | 改修・テスト整備をまとめて任せたい |
| Cursor | AI前提のコードエディタ | Pro:20ドル/人・月〜 | AI活用を開発体験の中心に据えたい |
| Gemini Code Assist | エディタ拡張 | 個人無料枠あり。有償版:19ドル/人・月〜 | Google Cloud中心の開発 |
※価格は2026年7月時点の公開情報にもとづく目安。プラン体系の変更が多いため、契約前に各社公式で確認してください。
GitHub Copilot(GitHub)は、エディタに組み込んで使う開発支援の定番です。無料プランから試せます。
- 補完:コードを書いている途中で、続きをAIが提案してくれる
- 修正:バグ報告のチケットを割り当てると、修正案ができた状態で届き、人はレビューから始められる
- 向いているチーム:GitHub中心の開発フロー。まず試す1本
Claude Code(Anthropic)は、コードの続きを補うのではなく、開発タスクを丸ごと頼めるエージェント型です。新しいメンバーに仕事を依頼するように、やってほしいことを日本語で伝えて使います。
- 改修:「この画面の不具合を直して」と頼むと、AIが原因箇所を探して修正し、テストで動作確認まで済ませて報告してくる
- 任せ方:会議中や夜間にタスクを任せておき、出来上がった結果を人が確認する、という時間の使い方ができる
- 向いているチーム:定型的な改修やテスト整備をまとめて任せたい
Cursor(Anysphere)は、エディタそのものをAI前提で作り直したサービスです。プロジェクト全体を把握したうえで提案してくれます。
- 横断修正:「この処理を他の画面でも使えるように共通化して」のような、複数ファイルにまたがる修正を対話で進められる
- 向いているチーム:移行の手間をかけてでも、AI活用を開発体験の中心に据えたい
Gemini Code Assist(Google)は、個人向けの無料枠から試せる開発支援AIです。Google Cloudとの連携に強みがあります。
- データ分析:「先月の地域別売上を出して」と日本語で伝えると、BigQueryの集計用SQLを書いて解説してくれる
- 向いているチーム:Google Cloud中心の開発
まずGitHub Copilotをエディタに入れて試し、エディタごと移行できるならCursor、タスク単位でまとめて任せたいならClaude Code、という順で検討すると整理しやすくなります。
出典:Stack Overflow「2025 Developer Survey」(2025年)
参考:GitHub「Features: Copilot」(機能・プランの公式ページ)
経理・法務・制作など部門業務に特化した生成AI
ここまで紹介した汎用型のAIは、メール・要約・調査のような横断的な業務に強い一方、契約書の条文審査やコールセンターの応対管理、広告制作のような専門業務では、業務知識・既存システムとの連携・精度の担保を備えた特化型サービスに分があります。まず汎用型で横断業務を底上げし、業務量が多く専門性の高い領域には特化型を重ねる、二段構えで考えます。

| 部門・業務 | 特化型サービスの例 | 汎用型・RAGでできる範囲 |
|---|---|---|
| 議事録・会議 | Notta、スマート書記 など:録音から発言者別の議事録と決定事項を自動作成 | 汎用AIの文字起こし・要約でもかなり代替できる |
| 法務(契約書レビュー) | LegalOn Cloud など:条文の抜け漏れ・リスクを自動指摘し、修正文例まで提示 | 下読み・要約は可能。条文審査の網羅性は特化型に分がある |
| カスタマーサポート | Zendesk AI、KARAKURI など:問い合わせの自動応答と有人対応への引き継ぎを一体管理 | FAQの一次回答はRAGで構築可能 |
| 営業・CRM | Agentforce、Copilot for Sales など:CRMの顧客データをもとに商談準備や次の打ち手を提案 | 商談メモ・提案書の下書きは汎用型でも対応できる |
| マーケ・制作(画像・動画) | Adobe Firefly、Runway など:バナー・動画素材を商用利用に配慮した環境で内製 | たたき台はChatGPT等でも生成可能。商用利用は規約・著作権の確認が前提(次章) |
| 経理・人事 | 利用中の業務SaaSのAI機能:仕訳の自動起票や労務手続きの案内など、システム内の処理と直結 | 規程・マニュアルの照会はRAGで対応できる |
検討の順序は、次のように進めると無駄がありません。
- 確認する:利用中の業務SaaSにAI機能が載っていないか(搭載が進んでおり、追加費用なしで使えることもある)
- 試す:汎用型とRAGでどこまで賄えるかを検証する
- 重ねる:それでも残る業務量の多い専門業務に、特化型を入れる
特化型は単価が高くなりがちなので、対象業務の時間・コスト規模が費用に見合うかを先に見積もっておきます。なお、画像・動画の制作は部門導入の効果が出やすい反面、著作権と利用規約の論点を避けて通れません。次章で詳しく説明します。
法人利用の注意点|セキュリティと著作権
ここまでに挙げたツールの多くは無料プランや無料枠から試せますが、業務で使う段階では話が別です。生成AIをめぐるトラブルの多くは、性能ではなくデータの扱いと権利関係から生まれます。導入前に押さえるべき点を4つに分けて整理します。
入力データの扱い:学習利用と保存場所を確認する
無料版や個人向けプランでは、入力した内容がAIの学習に使われる設定になっている場合があります。社内情報や顧客情報を入力すれば、意図せず外部に渡るおそれがあります。学習利用の停止が標準になっているか、データがどの国・地域で処理・保存されるかを、契約前に確認します。
シャドーAI:公式の環境がないと野良利用が広がる
会社が公式の環境を用意しないと、社員は個人アカウントで使い始めます。管理者は誰が何を入力しているか把握できず、漏洩や不適切な利用に気づくこともできません。利用を禁止するだけでは止まらないため、安全な公式環境を先に用意し、そちらに誘導するのが現実的な対策です。
著作権:生成物を「そのまま使わない」フローを決める
文化庁の整理では、生成物が既存の著作物と「類似」し、かつその著作物に「依拠」して作られたと認められる場合、著作権侵害となり得るとされています。とくに画像・動画の分野では、生成物を素材として扱い、人が確認・加工してから公開するフローを業務側に組み込んでおく必要があります。あわせて、生成物の権利の帰属や社外利用の可否も社内ルールとして決めておきます。

利用規約:商用利用の条件は頻繁に変わる
画像・動画・音声の分野を中心に、無料枠は個人利用限定で、商用利用は有料プランが前提という規約が一般的です。規約は頻繁に改定されるため、広告やSNSなど社外向けに使う場合は、その時点の公式規約を確認することを運用ルールにしておきます。
汎用ツールで足りない部分を埋める:エクサベース AIという選択肢
※2026年7月時点
ここまで挙げた汎用ツールは強力ですが、全社で安全に運用しようとすると、足りない部分が見えてきます。複数モデルの一括管理、社内データ連携の権限設計、利用状況の可視化、そして定着の伴走支援。これらを1つの環境にまとめたのが、当社の法人向け生成AIサービス「エクサベース AI」です。前半の選定チェックリストの各観点に沿って、何ができるかを整理します。
| チェックリストの観点 | 汎用ツールでありがちな課題 | エクサベース AIでできること |
|---|---|---|
| モデル | 1社のモデルに固定され、世代交代のたびに乗り換えが必要 | GPT・Gemini・Claudeなど複数モデルを用途別に切り替え |
| データ保護 | プランによって学習利用や保存場所の扱いがまちまち | 入力データを学習に使わず、国内サーバーで処理 |
| 業務への接続 | 社内データ連携や権限設計を自前で構築する必要がある | 社内データ連携(RAG)に加え、禁止ワードや権限を一体で管理 |
| 定着支援 | テンプレートや研修は自社で用意する前提 | 150以上のプロンプトテンプレートと、専門家による導入〜定着の伴走支援 |
| 効果測定 | 利用状況や削減時間の集計は手作業になりがち | 業務ごとの削減時間を自動で集計・可視化 |
エクサベース AIは、調査会社による「サードパーティ対話型生成AIアプリケーション」分野で市場シェア1位を獲得し、2026年7月時点で1,700社を超える企業・組織に導入されています。導入企業全体では、ひと月あたり2,500人分に相当する業務時間が削減され、週間ログイン率(WAU)は1年で約40%から50%へ向上しました。
出典:エクサウィザーズ「『exaBase 生成AI』が市場シェア1位を獲得」(2026年1月/富士キメラ総研「2026 生成AI/AIエージェントで飛躍するAI市場総調査」にもとづく)/同「提供開始2年で利用ユーザー数10万人突破」(2025年7月)
導入事例|小売・不動産・運輸から自治体まで
業種を問わず、効果の見えやすい業務から小さく始め、確かめながら広げた事例が生まれています。
| 組織 | 業種 | 取り組みと成果 | 活用領域 |
|---|---|---|---|
| イオン | 小売 | グループ各社へ展開。バックオフィスに加え店舗・商品部門など現場でも活用 | 文書業務 |
| 阪急阪神不動産 | 不動産 | グループ約20社・1,200名超が利用する規模に拡大 | 文書業務 |
| 名古屋鉄道 | 運輸 | 環境の異なるグループ会社全体へ生成AI基盤を展開 | 全社展開 |
| フジテックス | 商社 | 500点超の商品データを連携し、営業の即戦力化を実現(RAG活用) | 社内データ活用 |
| 滋賀県 | 自治体 | 全庁約6,000名に導入。庁内資料を連携したRAGで議事録・文書要約・施策提案を支援 | RAG+ガバナンス |
たとえばフジテックスは、社内の商品データをAIに参照させるRAGで、経験の浅い営業でも詳細な製品知識にもとづく提案ができる体制をつくりました。滋賀県は、禁止ワード設定などガバナンスの土台を固めたうえで全庁約6,000名に広げています。いずれも、汎用ツールを配るだけでは届きにくい「データ連携」と「全社統制」を伴う活用例です。
出典:エクサウィザーズ「フジテックスが『exaBase 生成AI』の販売を開始」(2024年5月)/同「exaBase 生成AI、滋賀県全庁6,000名に導入」(2025年10月)/同「提供開始2年で利用ユーザー数10万人突破」(2025年7月)

※デロイト トーマツ ミック経済研究所「LLM(大規模言語モデル)を自律的に連携させ非定型業務を自動化するAIエージェント ソリューションサービスの市場動向 2025年度版
※富士キメラ総研「2026 生成AI/AIエージェントで飛躍するAI市場総調査」<2024年度実績・サードパーティ対話型生成AIアプリケーション・ベンダーシェア>
まとめ|「どのツールか」より「どの課題か」から始める
生成AIのおすすめは、「最も高性能な1本」を探すことではなく、自社の課題に合うものを課題ごとに選ぶことです。モデルの性能差が数か月で入れ替わる2026年は、その傾向がいっそう強まっています。本記事の内容を行動に落とすなら、次のとおりです。
- まず触る:冒頭の早見表から1本を選び、自分の業務で試してみる
- 文書作成・議事録:ChatGPTを起点に、社内基盤に応じてGemini・Copilot・Claudeを使い分ける
- 問い合わせ・ナレッジ:NotebookLMで小さく試し、全社展開はRAGとデータ整備・権限設計まで含めて検討する
- 開発・コーディング:GitHub Copilotから始め、CursorやClaude Codeへ広げる
- 部門の専門業務:利用中の業務SaaSのAI機能を確認し、汎用型・RAGとの役割分担を決めてから特化型を検討する
- 全社導入:前半の選定チェックリストで、データ保護から定着支援・効果測定までを確認する
当社のエクサベース AIは、GPT・Gemini・Claudeなど複数の最新モデルの使い分け、入力データを学習に利用しない国内処理の環境、アカウント・ログ管理、削減時間の自動集計、そして導入から定着までの専門家による伴走支援を備え、本記事のチェックリストの項目を一気通貫でカバーする設計です。無料プランでの「お試し」から一歩進み、組織として安全に成果を出す段階に入る際は、エクサベース AIをご検討ください。
※ 料金やモデルの仕様、利用上限などの最新情報は変更される可能性があるため、導入検討の際は必ず各サービスの公式ウェブサイトにて最新の金額・情報をご確認ください。
※ 記載されている会社名、製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。

※デロイト トーマツ ミック経済研究所「LLM(大規模言語モデル)を自律的に連携させ非定型業務を自動化するAIエージェント ソリューションサービスの市場動向 2025年度版
※富士キメラ総研「2026 生成AI/AIエージェントで飛躍するAI市場総調査」<2024年度実績・サードパーティ対話型生成AIアプリケーション・ベンダーシェア>
