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AI専門家Q&A
公開日
2026.04.22
更新日
2026.06.17

RAG(検索拡張生成)を活用すると具体的に何が実現できるのでしょうか?業務での活用例を知りたいです。

この質問の回答者

この質問の回答者
駒谷徹

株式会社Exa Enterprise AI
AXサービス事業開発部 部長

RAGを活用すると、社内に蓄積された文書や規程、FAQなどを根拠に、必要な情報をその場で検索・要約・回答できるようになります。

質問の意図に沿って関連文書を参照しながら答えを返せるため、社内ナレッジ検索などで使いやすい点が特徴です。 

しかし一方で、基本機能の実装が手軽になった反面、「多大な工数をかけたのに思ったような精度が出ない」という、うまくいかないプロジェクトの典型に陥りやすい技術でもあります。

■RAGで実現しやすいのは、「探す」「確認する」「答える」の効率化

RAGが力を発揮しやすいのは、社内文書をもとに問い合わせや確認業務に対応する場面です。例えばエクサウィザーズが提供する法人向け生成AIサービス「exaBase 生成AI」を使用された企業様の事例では、総務への社内問い合わせ対応にRAGを活用し、複雑な社内規程の中から必要な文書を探して回答する流れを効率化しました。

このように対象業務と参照すべき文書が明確な領域では成果が出やすい傾向にあります。

■導入時の課題:データ量の増加による精度低下とカスタマイズの限界

RAG構築においてよくある誤解が、「文書の分割(チャンキング)などを細かく行えば、必ず性能が上がる」というものです。

実際には、参照する情報量が増えれば増えるほどAIが正しい情報を見つけられなくなり、検索精度が著しく落ちてしまうという痛い問題があります。

また、図面や複雑な画像を含むデータ(マルチモーダル)を読み込ませようとすると、難易度はさらに上がります。古い情報が整理されずに混在していると、AIが最新情報と誤認して自信満々に事実と異なる回答(ハルシネーション)をしてしまうリスクも存在します。

■次世代のアプローチ「Agentic Search」と、現実的な費用対効果(ROI)の見極め

これらの課題に対し、最近では検索の仕組み自体を複雑に作り込むのではなく、自律型AIの判断力に検索を委ねる「Agentic Search」というアプローチが注目されています。AI自身が「どのキーワードで検索すべきか」を自ら計画し、試行錯誤しながら情報にたどり着く手法です。

しかし、AIがどれだけ進化しても、現実的にRAGを成功させるためには、まずは「1回の検索で参照する文書を極力少なくできるよう、事前にワークフローを整理する」ことが第一歩となります。

Microsoft環境の「Copilot Studio」などを活用すれば、こうした業務フローの整理と自動化を格安で実現できるケースも多くあります。 

それでも対応できない図面の読み取りや複雑な専門文書については、専任エンジニアが入りフルカスタマイズで構築するプロジェクト(RAG Opsなど)を検討します。ただし、その場合は費用対効果(ROI)が合うかを厳しく精査し、見合わないと判断した場合は「早すぎたDXにならないよう、一旦諦める」という経営判断を下すことも非常に重要です。

法人向け生成AIサービス「exaBase 生成AI」は、複数の最新モデルを用途別に使い分けられるだけでなく、簡単なRAG構築、利用ログ管理、アクセス制御、業務削減時間の可視化機能(ダッシュボード)を備えています。

さらに、国内でのデータ処理やISMS認証取得といった強固なセキュリティ環境に加え、レベル別研修や継続的なサポート(内製化支援など)も充実しているため、現場活用と管理・統制を両立しやすいサービスです。

また、Microsoft 365環境と連携して特定の業務フローを自動化する「Copilot Studio」の構築支援や内製化研修も提供しています。機能や特長、他社での豊富な導入事例などを確認したい方は、資料ダウンロードから詳細をご覧いただけます。

法人向け生成AIサービス
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