英Bristol大学らの研究者グループEVO NANOはこのほど、がん細胞を標的としたナノ粒子薬剤調達治療に用いるナノ粒子の設計を支援する画期的なAIシステムを開発。その論文が学術誌Nature Computational Materialsに掲載されることになったと発表した。
論文は「Evolutionary computational platform for the automatic discovery of nanocarriers for cancer treatment(がん治療のためのナノキャリア自動発見の進化的計算プラットフォーム)」というタイトル。
がんは外科手術で切除されるケースが多いが、切除が困難な部位や転移性がんでは薬剤治療を含む化学療法に頼らざるを得ない。ただ薬剤が標的の部位にうまく届けられなかったり、薬剤が関係ない部位で副作用を引き起こす可能性もある。そんな中、注目を集めているのがナノ粒子を使って薬剤を目的の部位に届ける方法。ナノ粒子をどのように設計するのかが重要だが、今回機械学習の手法でコンピューターが候補となるナノ粒子のデザインを提案。設計にかかる時間とコストを、大幅に削減できるようになったとしている。
EVO NANOはEUからの研究費を受けているプロジェクトで、Bristol大学のほか、フィンランドのAbo Akademi大学、西英国大学(UWE)、セルビアのNovi Sad大学など7つの研究機関に所属する、コンピューターサイエンスや、人工進化、モデリング、マイクロ流体力学、医療の専門家が共同で研究を続けている。