お客様の声

行政文書の要約や文書校正など、職員の業務負担を大きく軽減

兵庫県

業種
自治体
従業員数
行政職 約7,000名
用途
業務効率化

事例概要

課題

・対外的なメールの作成において、ミスを減らすための文面確認に時間がかかっていた
・イベントのキャッチコピーなど、アイデア出しに時間がかかっていた
・以前の担当者が作成したExcelの関数の解読に時間がかかっていた
・国からの行政文書の要約と理解に時間がかかっていた

導入の決め手

・管理機能が充実していたこと
・安心できるセキュリティ体制が作れること
・操作画面がシンプルで、直感的に利用できること
・支払い方法が柔軟で、契約がしやすいこと

効果

・メール文章やキャッチコピーなど、文書に関するドラフトを作成する工数が大幅に削減された
・以前の担当者が作成したExcel関数もすぐに内容を把握できるようになり、業務が円滑化した
・行政文書の要約ができることで、工数が大幅に削減された

兵庫県では行政独自の業務での負担軽減が求められていました。機運が高まる中、行政での生成AI活用を促進すべく「ChatGPT等生成AI活用検討プロジェクト」を2023年に立ち上げました。兵庫県生成AI利用ガイドラインを策定し、すぐに使えるプロンプト集やQ&A集などを付録として公開。県民をはじめ、あらゆる人々の二次使用を許諾しています。

この活用促進のサポートとなったのが、法人向けChatGPT「exaBase 生成AI powered by GPT-4(以下、exaBase 生成AI)」の導入です。今回は、兵庫県庁の赤澤氏と村瀬氏に、プロジェクトチームの発足の背景や「exaBase 生成AI」を導入したことによる成果、今後の展望などを伺いました。

導入前には、文章作成や数式処理、行政文書の内容理解に時間がかかっていた

Q: 兵庫県さまは非常に早い時期に生成AIを導入されましたが、どのようにプロジェクトを進めていかれたのですか?

村瀬氏:2023年の春頃から生成AIが話題になりましたが、いろいろ調べていくうちに、国や自治体の業務にかなり使えるのではないかという感覚がありました。生成AIは確実に社会の中に浸透していく技術ですから、実際に使いながらリスク対策などを考えていったほうがいいだろうということで、いち早く導入に踏み切りました。

赤澤氏:4月下旬頃には齋藤知事も生成AIに関心を示し、ChatGPTの導入検討を定例記者会見で発表しました。そしてゴールデンウイーク明けにはChatGPT等生成AI活用検討プロジェクトチームを立ち上げることになりました。アドバイザーとして、エクサウィザーズ 常務取締役の大植さんと、自然言語を専門に研究されている神戸大学の先生のお二人をお迎えしています。

村瀬氏:今回のChatGPT等生成AI活用検討プロジェクトチームにおいては、有効な活用方法の模索と、庁内をリードする生成AI人材の育成という2点を目的に据えました。目的を達成するために、毎月1回の会議を実施するほか、チャットやメールなどでプロジェクトメンバーとやり取りをしつつ、知見を蓄積していきました。

プロジェクトメンバーは私を含めて22名の若手職員で構成されています。Teamsでは生成AIのニュースや他の都道府県の動きなどの情報を共有しつつ、実際の使い方を報告し合ったり、質問し合ったりして、雑談に近いような形で進めていきました。

最終的にはそれらをガイドラインという形に整えて、プロジェクトの締めとして10月19日の第4回会議で発表いたしました。

Q: 具体的にどのような課題を想定していましたか。

赤澤氏:まずは、メール作成です。兵庫県では、対外的なメールの作成に時間がかかっていました。不適切な文面で対応したら県民の方に迷惑がかかることになります。個人ではなく公人として、発言や行動をしなければなりません。例えばデリケートな内容のメールを送る際には、上司と何回もやりとりして文面を精査した上で送信しています。

また、キャッチコピーの作成にも時間を要していました。兵庫県では県民の方々が集まるイベントを行うことも多いのですが、イベントの際にはキャッチーな副題を付けることが求められることがよくあります。従来はコピーを決めるために職員が4人くらい集まってミーティングをしていました。

村瀬氏:他には、Excelを十分に使いこなせる職員が限られていたことが課題でした。行政の仕事は事務が多いので、歴代の担当者から引き継がれているExcelファイルを使うことが多いです。関数の知識が不足している職員だと、何がどんな仕組みで動いているのかを解読するのに時間がかかっていました。

赤澤氏:あとは、国からの行政文書の理解にも時間がかかっていました。県庁なので、国のルールが変わったり法改正があったりすると、ガイドラインなどの大量の文書が国から届きます。行政文書にはパッと読んだだけでは理解しづらいものも多いんです。しかも、その文書は県庁内や市区町村で展開しなければなりません。ただ文書を展開するだけならいいですが、必ず質問がきます。ですから、担当者は自分で読み込んで理解した上で展開しなければならないんです。

導入後、メール文面の校正や行政文書の要約など各方面で成果が上がった

Q: 「exaBase 生成AI」の導入後、どのような効果がありましたか?

村瀬氏:業務のクオリティが上がりました。利用者からは、業務プロセスの一部を生成AIが代替してくれることで、考える時間が増えたという声や、小さなミスが減ったという声が聞こえてきています。県民の皆さんの声を聴くために外出するための時間も捻出しやすくなっています。

 

赤澤氏:業務負担が軽くなっているのは感じます。課題として挙げたメール作成についても、従来は上司との精査のために何度もやり取りをしていましたが、導入によって文面チェックを自動化することができています。

同様に、キャッチコピーの作成についても大幅に時間が短縮されました。従来はコピーを決めるために職員が4人くらい集まってミーティングをしていましたが、生成AIを使ったことで、瞬時に、しかも複数案のキャッチコピー案を出してくれます。職員も1人で済むようになりました。「キャッチコピーといえばexaBase 生成AI」と言われるくらい助かっていますね。

 

村瀬氏:Excelファイルの数式の理解についても、exaBase 生成AIに数式を入れて「この数式の意味を教えて」と質問することで、意味が理解できるようになりました。「今までは何が何やら分からなかった数式が、生成AIのおかげで一瞬でわかるようになった」という声をよく聞きます。数式の意味が分かるだけで、作業の進み方が全然変わってきますからね。

赤澤氏:行政文書の要約についても、exaBase 生成AIに文書を読み込ませて要約してもらうことで、その文書が伝えたいことや重要なポイントなどが分かるようになりました。要約したうえで文書を読むと格段に頭に入りやすくなるため、理解を助けてもらうために生成AIを活用する職員が増えましたね。

評価した点は、自治体でも安心して使えた点

Q: 「exaBase 生成AI」のどのような点をご評価いただきましたか?

赤澤氏:「exaBase 生成AI」は、フラットに見て他システムの中で最も優位性がありました。価格も含めて、手軽に使える点が魅力ですね。

管理機能も充実しています。exaBase 生成AIでは、利用者が入力したプロンプト(生成AIへの入力文)内容をCSV形式でファイル出力ができるので、プロジェクトの成果を取りまとめる段階になったとき、それまでの内容をファイルに出力し、有用なものをピックアップしてプロンプト集を作りました。実務で利用できるものにしたかったので、このプロンプトの出力機能がとても役に立ちました。

村瀬氏:操作画面はシンプルで、説明書などを見なくても直感的に操作をしやすいと感じます。ChatGPTのモデルのGPT-3.5とGPT-4がすぐに切り替えられるのも便利です。

赤澤氏:OpenAIが提供しているChatGPTのGPT-4を使うとなると毎月20ドルほどかかります。しかもクレジットカード決済しかできないので、行政では現実的ではありません。おそらく行政では、OpenAIと直接契約するのは不可能だと思います。その点「exaBase 生成AI」は支払い方法も柔軟で、契約がしやすいというメリットがありました。

村瀬氏:行政としてはセキュリティ面や管理機能が非常に重要となりますが「exaBase 生成AI」はその点もしっかりしているので安心しています。

今後は「ヒョウゴ生成AIラボ」を通じて、全職員に「exaBase 生成AI」を広げていきたい

Q: 生成AIを今後はどのように活用される予定でしょうか?

村瀬氏:今後は「exaBase 生成AI」ユーザー数を増やして利用する予定です。よりセキュリティが高い環境で職員が使えるようにするというのが来年以降の展望です。また、特定専門分野の回答をしてくれる生成AIの開発も視野に入れています。

10月19日にガイドラインを発表し、ChatGPT等生成AI活用検討プロジェクトは実質的に終わりを迎えましたが、その後は生成AIに興味がある職員と「ヒョウゴ生成AIラボ」というコミュニティをTeams上で作って運用しています。

「ヒョウゴ生成AIラボ」では、プロジェクトと同じような形でニュースの共有やプロンプトの共有相談、研修の案内などを行っています。400人以上が集まっており、彼らを中心にさらに広がっていけばいいなと思っています。

赤澤氏:「ヒョウゴ生成AIラボ」をさらに500人、1000人と広げていくこと。それに加えて、ラボで活躍している方には伝道師のような役割を担ってほしいと考えています。メンバーの方には研修の講師もしていただくなど裾野を広げていき、生成AIを自分で使える人を増やしていきたいと考えています。