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DX人材とは?DX人材の定義を4象限で解説。育成・採用方法と職種も紹介

DX人材とは?DX人材の定義を4象限で解説。育成・採用方法と職種も紹介

DX人材とはデジタルに関するスキルや業務経験を有し、リーダーシップなどの素養も持ちながら周りを巻き込んで推進することができる人材のことです。

DXを進める上で最も重要な要素の一つといえるのがDXを推進するDX人材です。デジタルに精通し、変革を推進できる人材がいてこそDXプロジェクトは推進します。しかし、「DX人材の採用や育成が難しい」「DX人材ってそもそもどういう人材なの?」とお悩みの企業も多いでしょう。

そこで今回は、DX人材とは何なのか、DX人材に求められるスキルやマインド、採用や育成の方法について解説します。また、生成AIの活用が進むなか、DX人材に求められる要素についても触れます。

<この記事の要点>

DX人材とは「技術×ビジネス変革力」を備えた推進役
単なるITスキルだけでなく、デジタル技術を活用して業務・組織・ビジネスモデルを変革できる人材。経産省の定義やエクサウィザーズの4象限分類では、スキルとマインドの両面が重視される。

日本はDX人材の深刻な不足に直面中
日本企業の約9割がDX人材不足を感じており、特に「ビジネスアーキテクト」など全体を推進する中核人材の確保が困難。国の支援策やリスキリング施策の活用が必須となる。

採用と育成はセットで進めるべき
DX人材確保には、「業務魅力の訴求」「柔軟な働き方の提供」「スキル・マインドの可視化」による育成体制がカギ。外部支援や資格制度の活用、社内の巻き込みも成功の決め手になる。

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目次

DX人材の定義

まずはDX人材の定義について解説します。

DX人材の定義とは

DX人材に明確な定義はありませんが、デジタル技術を用いてDXをリードする人材を指すことが多いです。

そもそもDXは、経済産業省が公表した「DX推進ガイドライン」によると、以下のように定義されています。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズをもとに、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること

出典:『デジタルガバナンスコード3.0』経済産業省 2024年9⽉19⽇

つまり、DX人材には大きく下記のようなスキルが求められるといえます。

  • 目的達成のためにデータやデジタル技術を活用できる
  • 業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革できる
  • 顧客や社会のニーズをもとに、製品やサービス、ビジネスモデルを変革できる

ただ「デジタルスキルがあるだけ」「データが扱えるだけ」ではDX人材は務まりません。周りを巻き込む推進力や、ビジネス観点を持っていることも重要です。分解すると、結果達成や新しいことも学び対応していくマインドセットやリーダーシップ、高いコミュニケーション能力などの特性も求められます。

上記のことから、DX人材は高水準なビジネススキルを有し、さらにはデジタル技術を扱える優秀な人材だといえるでしょう。

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DX人材不足の実態とデータ

国内企業のDX推進の阻害要因となっているのは、担い手となる人材の不足です。IPAの「DX動向2025年」から、DX人材の「質と量」の確保状況について、日本と海外の比較をみてみましょう。

画像引用:「DX動向2025」IPA独立行政法人情報処理推進機構 2025年7月9日 P50

2024年度の日本企業においては、DX人材が過剰であると回答した割合はわずか0.1%、過不足はないとした割合も4.5%にとどまりました。米国では「過剰である・過不足はない」を合わせて73.6%、ドイツにおいては52.5%でした。この結果から国際市場において、日本だけDX人材の確保が進んでおらず、DX推進の最大の障壁になっていることが浮き彫りになりました。

一方、「質」の確保の面でも、この傾向は変わりません。

画像引用:「DX動向2025」IPA独立行政法人情報処理推進機構 2025年7月9日 P51

日本企業においてDX人材の質が確保されている割合は3.8%なのに対し、米国・ドイツはそれぞれ52.9%、25.1%と、日本に大きく差をつけている状況です。

海外企業の大半がDX人材確保・育成に成功している中、日本企業の9割以上がDX人材の不足に悩んでいる現状は、早急に解決すべき課題であるといえます。

また昨今、DXの進展はAI活用に軸足を移していることもあり、同調査にはAI人材の不足状況に関するデータも提示されています。

画像引用:「DX動向2025」IPA独立行政法人情報処理推進機構 2025年7月9日 P37

この資料は、AIに知見のあるマネジメント層、AIを用いた製品サービスの企画から現場の知見を活かしたAI活用の推進役など、さまざまな層のAI人材の過不足状況を比較しています。

やはり、日本におけるAI人材の充足度は、アメリカ・ドイツと比較した場合、かなり厳しい状況と言わざるを得ません。今後のビジネスの発展においてDXやAI活用の比重が高まることは目に見えており、こうした状況が改善されなければ、国際市場における日本企業の競争力維持は難しくなるのではないでしょうか。

DX人材に必要なスキル

DX人材に必要なスキルや素養は複数ありますが、細かく設定しすぎると育成や評価のフェーズで運用が回らなくなります。ここでは経済産業省が公開している「デジタルリテラシー標準」と、株式会社エクサウィザーズが開発・販売しているexaBase DXアセスメント&ラーニングで定義しているDX人材に求められるスキルと素養について紹介します。

経済産業省によるDX人材育成の指針となる「デジタルリテラシー標準」は、対象とする人材に応じた二部構成になっています。

DXリテラシー標準 あらゆるビジネスパーソンに求められる知識・スキル
DX推進スキル標準 DX推進における特定の役割を担う人材に 求められる知識・スキル

DXリテラシーの詳細は、「DXリテラシーとは|DXリテラシー標準の概要や人材育成の方法を解説」でもご確認いただけます。ぜひご一読ください。

DXリテラシー標準が定義しているスキル要件

経済産業省によるDXリテラシー標準では、すべての人材に求められるスキル要件として、「マインド・スタンス」「Why」「What」「How」を定義しています。

 

【マインド・スタンス】

「マインド・スタンスでは、社会変化の中で新たな価値を生み出すために必要な意識・姿勢・行動を定義しています。いわゆるデザイン思考やアジャイルな働き方が推奨されています。DXリテラシー標準では次のような項目が必要だとされています。

  • 顧客・ユーザーへの共感
  • 常識にとらわれない発想
  • 反復的なアプローチ
  • 変化への適応
  • コラボレーション
  • 柔軟な意思決定
  • 事実に基づく判断

 

【Why】

Whyの項目では「なぜDXが必要なのか?」、つまり「DXの重要性を理解するために必要な、社会、顧客・ユーザー、競争環境の変化に関する知識を定義」しています。学習のゴールは「人々が重視する価値や社会・経済の環境がどのように変化しているか知っており、DXの重要性を理解している」ことになります。

  • 社会の変化
  • 顧客価値の変化
  • 競争環境の変化

 

【What】

Whatの項目では「ビジネスの場で活用されているデータやデジタル技術に関する知識を定義」しています。学習のゴールは「DX推進の手段としてのデータやデジタル技術について知っている」になります。ここでは次のような知識が必要とされています。

  • データ
    • 社会におけるデータ
    • データを読む・説明する
    • データを扱う
    • データによって判断する
  • デジタル技術
    • AI
    • クラウド
    • ハードウェア・ソフトウェア
    • ネットワーク

何について学ぶかが決まれば次はどのように学ぶか「How」になります。

DXのデータの定義と活用方法については、「DXで重要なデータの活用方法とポイントを解説!データを活用する職種やデータ一覧も紹介」を合わせてご確認ください。

 

【How】

Howの項目では「ビジネスの場でデータやデジタル技術を活用する方法や留意点に関する知識を定義」しています。学習のゴールは「人々が重視する価値や社会・経済の環境がどのように変化しているか知っており、DXの重要性を理解している」ことになります。DXの推進においては次のようなポイントが重要とされています。

  • データ・デジタル技術の活用事例
  • ツール活用
  • セキュリティ
  • モラル
  • コンプライアンス

スキルはインプットだけしてもアウトプット(ビジネスへの活用)ができなければ意味がありません。上記の項目をしっかり意識してビジネスで活用できるようにしましょう。

参考:『DXリテラシー標準』 経済産業省

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DX推進スキル標準が定義するスキル要件

DXスキル標準では、DX推進人材を5つの類型に分類し、それぞれに求められるスキル要件を定義しています。

DX推進人材に必要なスキル要件は共通スキルリストにまとめられ、求められるスキルを5つのカテゴリ・12のサブカテゴリに分類しています。

共通スキルリストのカテゴリとスキル要件は以下のとおりです。

カテゴリ サブカテゴリ スキル要件 カテゴリ サブカテゴリ スキル要件
ビジネス変革 戦略・マネジメント・システム ビジネス戦略策定・実行 テクノロジー ソフトウェア開発 コンピュータサイエンス
プロダクトマネジメント チーム開発
変革マネジメント ソフトウェア設計手法
システムズエンジニアリング ソフトウェア開発プロセス
エンタープライズアーキテクチャ Webアプリケーション基本技術
プロジェクトマネジメント ロントエンドシステム開発
ビジネスモデル・プロセス ビジネス調査 バックエンドシステム開発
ビジネスモデル設計 クラウドインフラ活用
ビジネスアナリシス SREプロセス
検証(ビジネス視点) サービス活用
マーケティング デジタルテクノロジー フィジカルコンピューティング
ブランディング その他先端技術
デザイン 顧客・ユーザー理解 テクノロジートレンド
価値発見・定義 セキュリティ セキュリティマネジメント セキュリティ体制構築・運営
設計 セキュリティマネジメント
検証(顧客・ユーザー視点) インシデント対応と事業継続
その他デザイン技術 プライバシー保護
データ活用 データ・AIの戦略的活用 データ理解・活用 データ・ セキュリティ技術 セキュア設計・開発・構築
AI活用戦略 データ・AI活用 セキュリティ運用・保守・監視
業務の設計・事業実装・評価 パーソナル スキル ヒューマンスキル リーダーシップ
AI・データサイエンス 数理統計・多変量解析・ コラボレーション
データ可視化 機械学習・深層学習 コンセプチュアルスキル ゴール設定
データエンジニアリング データ活用基盤設計 データ 創造的な問題解決
活用基盤実装・運用 批判的思考
適応力

出典:『デジタルスキル標準Ver1.2』独立行政法人情報処理推進機構 経済産業省 2024年7月

この共通スキルリストをもとに、各類型の人材が果たすべき役割に対してのスキル要件の重要度を「a~eの5段階」に分類し定義しています。

DXのスキルマップについては、「DX人材のスキルマップの作り方~スキルと素養を可視化し効率的な育成を~」が大変参考になりますので、ぜひご確認ください。

エクサウィザーズが定義しているDX人材のスキルと素養の4象限

エクサウィザーズでは企業が効率的にDX人材を育成・評価するのに重要なスキルと素養を策定していますのでご紹介します。

エクサウィザーズでは個人の持つ「スキル」と「素養(ポテンシャル)」を「デジタル」と「イノベーティブ」という2つの軸で分解し4つの象限でDX人材を捉えています。それぞれ順にご説明します。

各スキルと素養の説明は以下の通りです。

このように大きく4つ、全部で18のスキルと素養に分けて定義すると多すぎず少なすぎず可視化が可能になり、デジタルに強い人だけではなく改革を推進できる人も見極めることができるようになります。

エクサウィザーズでは、経済産業省の提起するデジタルスキル標準をもとに、上記のようにDX人材のスキルと素養を整理し育成の支援をしています。

DX人材に必要な7つマインドとは

マインドとはある物事に対する見方や考え方、意向などを指します。DX人材には「デジタル」や「変革」に対してポジティブで積極的なマインドが必要になります。

デジタルスキル標準では、学習項目として以下7つのマインド・スタンスを身につける必要があるとされています。

項目 内容
変化への適応
  • 環境や仕事・働き方の変化を受け入れ、適応するために自ら主体的に学んでいる
  • 自身や組織が持つ既存の価値観の尊重すべき点を認識しつつ、環境変化に応じた新たな価値観、行動様式、知識、スキルを身につけている
コラボレーション
  • 価値創造のためには、様々な専門性を持った人と社内・社外問わずに協働することが重要であることを理解し、多様性を尊重している
顧客・ユーザーへの共感
  • 顧客・ユーザーに寄り添い、顧客・ユーザーの立場に立ってニーズや課題を発見しようとしている
常識にとらわれない発想
  • 顧客・ユーザーのニーズや課題に対応するためのアイデアを、既存の概念・価値観にとらわれずに考えている
  • 従来の物事の進め方の理由を自ら問い、より良い進め方がないか考えている
反復的なアプローチ/td>
  • 新しい取組みや改善を、失敗を許容できる範囲の小さいサイクルで行い、顧客・ユーザーのフィードバックを得て反復的に改善している
  • 失敗したとしてもその都度軌道修正し、学びを得ることができれば「成果」であると認識している
柔軟な意思決定
  • 既存の価値観に基づく判断が難しい状況においても、価値創造に向けて必要であれば、臨機応変に意思決定を行っている
事実に基づく判断
  • 勘や経験のみではなく、客観的な事実やデータに基づいて、物事を見たり、判断したりしている
  • 適切なデータを用いることにより、事実やデータに基づく判断が有効になることを理解し、適切なデータの入力を意識して行っている

出典:『デジタルスキル標準Ver1.2』独立行政法人情報処理推進機構 経済産業省 2024年7月

DXを推進する人材は、従来の価値観や概念に捉われず、柔軟な発想や臨機応変な意思決定をもたらすマインドと、ユーザーの視点に基づいて粘り強く変革に取り組む姿勢が求められるのです。

生成AI利用において求められるマインド

また、デジタルスキル標準Ver1.2では、生成AI利用に関するマインド・スタンスが追記されています。2023年8月改訂の補記において、以下3つのマインドが提示されています。

  • 生成AIを「問いを立てる」「仮説を立てる・検証する」等のビジネスパーソンとしてのスキルと掛け合わせることで、生産性向上やビジネス変革へ適切に利用しようとしている
  • 生成AI利用において、期待しない結果が出力されることや、著作権等の権利侵害・情報漏洩、倫理的な問題等に注意することが必要であることを理解している
  • 生成AIの登場・普及による生活やビジネスへの影響や近い将来の身近な変化にアンテナを張りながら、変化をいとわず学び続けている

出典:『デジタルスキル標準Ver1.2』独立行政法人情報処理推進機構 経済産業省 2024年7月

生成AIは、ビジネスパーソンとしてのスキルを補完するものという位置づけ、生成AIに依存しすぎることのリスク、生成AIがもたらす環境変化に敏感であるべきことが述べられています。

生成AIを用いてビジネスに変革をもたらす上で、根底に持っておくべきマインド・スタンスといえるでしょう。

DXマインドの重要性

DXを実現するためには新しいことにチャレンジしたり、多くの失敗をしたり、多くの関係者と連携したりすることが必要になります。どんどん新しいテクノロジーが現れるため、「今デジタル技術・スキルを保有していること」は競争力を持たなくなってきており、「新しいテクノロジーも貪欲に学び、成長し、創造していくこと」がDX時代には求められます。そのためには「デジタルに興味がある」「変わり続けたい」「学び続けたい」と考えていることが重要です。

よく、DX人材育成の一環としてeラーニング動画によるスキル学習から入る例がありますが、そもそも社員がデジタル技術を学ぶことの重要性や必要性を感じていなければ学習が継続しません。その前にまずDXマインドの醸成が重要なのです。

DXマインドの醸成方法とは?

DXマインドを醸成する方法としては、対象者の状況に沿った様々な方法がありますが、大きく「外発的な動機」「内発的な動機」と2つに分かれます。

 

外発的な動機が生まれるきっかけ

  • DX推進担当者になり、業務でデジタル技術を使う必要性が出てきた
  • 会社のトップ層からDX推進するようにメッセージ発信があった
  • チームで毎朝DX関連の事例共有をする取り組みが始まった
  • 会社の制度で、無料でDXに関する勉強ができるようになった
  • 自分のキャリアアップのためにDX学習が必要になる

 

内発的な動機を持つ人の特徴

現在の職務が一見DXとは関係なくても、個人的にITのことを学んでいたり過去にそういった経験を積んだりした方というのは、自発的にスキルを獲得する傾向があります。こういった方を発掘することで、加速度的にチーム全体のDXマインドを高めることができます。

  • DX事例に関する動画を見ることでDXについて学ぶことが面白いと感じる
  • 趣味でプログラムを書いていたことが仕事でも活かせそうだと感じワクワクする

既存社員にマインド醸成するのは困難だと思われがちですが、会社の制度・環境で十分にサポート可能です。

DX人材の育成方法

DX人材の育成方法には様々ありますが、何を、どのように、どの順番でやるのかが非常に重要です。

エクサウィザーズでは「DX人材育成5つのステップ」として下記ステップを発信しています。

  1. 「スキルと素養の可視化」
  2. 人材育成計画の策定
  3. 知識のインプット
  4. 実務スキルのアウトプット
  5. 実践力強化

DX人材育成5つのステップとは?具体的な育成方法を公開

DX人材の採用方法

DX人材の採用競争は激化しているため、優秀な人材は簡単には確保できません。DX人材を求めている方は、以下のような工夫を施しましょう。

①働く環境を訴求

募集内容を掲載する際は、働く環境を訴求しましょう。DX人材は、デジタルの活用が前提となっている環境で、最大限のパフォーマンスを発揮します。 様々なデータやツールの活用ができることや優秀な社員がいることなどDX人材が働きやすいような環境をアピールしましょう。

また、「フレックス制度」「テレワーク制度」「私服勤務」「副業OK」など、多様な働き方と柔軟さをアピールすることも大切です。

②業務内容の魅力を伝える

「DX推進をお任せします」だけだと伝わらないため、業務内容の魅力をわかりやすく伝えましょう。

DX戦略を任せたい場合は自社の現状と課題、今後目指す方向性などを提示した上で、「具体的に何をしてほしいのか」「どういう成長環境があるのか」「どういった経験ができるのか」を明確化すれば、候補者からは会社がより魅力的に映ります。

③リファラル採用やダイレクトリクルーティングの活用

リファラル採用やダイレクトリクルーティングも有効です。DX人材はSNSなどを駆使している割合も多く、採用市場に出る前にアプローチできれば効果的でしょう。

社内の伝手で優秀な人材を紹介してもらうリファラル採用では、メモリーパレスの活用をおすすめします。また、SNSなどを活用して直接本人にアプローチするダイレクトリクルーティングは、欲しい人材に的確にアプローチできるのが利点です。

※メモリーパレスとは、社員の前職の知り合いや、ビジネスパーソンの知り合い、友人、SNSで繋がりのある人などをシートに書き出し、その中から採用したい人に声をかけていく方法です。この方法で忘れていた人脈を思い出し採用につながる可能性があります。

DX人材の育成方法については、「DX人材育成の方法を大公開。DX人材育成5つのステップはスキルと素養の可視化から」でより詳しく説明していますのでぜひご確認ください。

 

競争優位を確立した企業にDX成功の秘訣を学ぼう!

DXを実施するにあたっては、単に既存業務の効率化を行うだけでなく、どのように競合優位性を確立するかという経営観点にもとづいた推進が必要です。
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DX人材の職種

DX人材に該当するような職種で、代表的なものは下記の通りです。DX人材の採用や育成を検討している担当者は下記のような職種を社内に設置できるか検討しましょう。

プロダクトマネージャー

プロダクトマネージャーは、プロダクト(製品やサービス)の価値を最大化することを目的に、企画・開発・マーケティング・販売・改善など全般に携わります。幅広い領域の知見や、経営層的な視点が求められます

ビジネスデザイナー

ビジネスデザイナーは、ビジネスアイデアを具体的に企画や実現可能なビジネスモデルに落とし込む役割になります。事業計画を策定したり、関係者にわかりやすく説明して巻き込み事業実現に向けて推進していくことが求められます。

アーキテクト(エンジニアリングマネージャー、テックリード)

アーキテクトはDXに関するシステムの設計などを主に行います。ハードウェアやソフトウェアに関する技術的観点から、状況や課題を分析し、「どのようにデジタル技術を導入すればDXが実現するのか」という視点で設計します。

データサイエンティスト

データサイエンティストは統計学などを用いてデータを分析し有益な示唆やビジネス課題の解決策を導き出します。統計解析やデジタルのスキルに加えてビジネストレンドを把握していたり、高い課題解決能力などが求められます。

先端技術エンジニア

先端技術エンジニアはその名前の通り、AIや機械学習、ブロックチェーンなど最先端の技術を扱うエンジニアの総称です。AIやWeb3の普及に伴いその需要や求められる技術も変化しています。

UI/UX デザイナー

UI/UX デザイナーは、システムやサービスのインターフェースや顧客体験をデザインする人材です。
昨今、機能での差別化が難しくなっていることやサブスクリプションサービスの普及などを背景に、よりユーザーの体験価値を向上し長く使われるサービスが求められています。それによりUI/UXデザイナーの需要も増えています。

エンジニア/プログラマー

エンジニア/プログラマーは、テックリードが設計した内容をもとに、システムやインフラを実際に構築・運用する人材です。
DXプロジェクトにおいては、既存システムとの連携やデータベース構築、Webアプリケーション開発などの基盤技術を担当します。Java、Python、JavaScript、SQLなど様々なプログラミング言語を駆使し、安定性と拡張性を重視したシステム開発を行います。

DX人材に対し企業が取り組むべきこと

DXを推進していくには、人材をはじめとした社内のあらゆるリソースを活用し、全社的な施策として進めていく必要があります。こうしたなか、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は最新版の「DX動向2025」で、企業が取り組むべき以下3つのアクションを示唆しています。

  • デジタルを、省力化・効率化ではなく経営成果の最大化や事業成長に直結する手段として活用すべきであること
  • DX推進にあたって、経営者はビジョンや戦略だけではなく具体的な意思決定プロセスや推進体制における「関与の姿勢」そのものを明確に示すこと
  • 個社単独ではDXは困難であるため、経営者自らが自社の価値観や取り組み方針を外部に発信し、共通の目標を持つパートナーと共創関係を築くこと

出典:『DX動向2025(データ集)』独立行政法人情報処理推進機構 2025年6月26日

これらのアクションは、企業が取り組むべきDX人材への働きかけとリンクするものでもあります。

DXは収益向上のための施策であることを再認識する

これまでDXを推進してきた企業では業務の省力化に主眼が置かれ、具体的な事業成長につながらないケースもあるようです。

本来DXの目的は「デジタル技術を用いて競争優位性を生み出すこと」であり、新規事業の創出や既存事業の付加価値化を進めるべきものでなくてはなりません。

IPAの「DX動向2025」によると、DXを推進している企業の多くが売上成長率や利益率などの経営指標を明確に設定してDXを推進している一方、一般企業では依然として「効率化」が中心で、収益目標までつながっていない事例が多く見られます。

こうした状況を踏まえ、DXの目的が、「収益向上=競争力強化」であることを、再認識する必要性を示唆していると言えるでしょう。

参考:『DX動向2025(データ集)』独立行政法人情報処理推進機構 2025年6月26日

DX推進の具体的な行動指針を現場に落とし込む

IPA「DX動向2025」でも、DXによる収益向上の成否は、経営トップによる具体的な行動指針の発信に大きく依存する可能性を示唆しています。

経営層がビジョンとともに具体的な行動指針を示すことで、現場の従業員が取るべき行動を理解してもらわなくてはなりません。行動レベルまで咀嚼し周知することで、会社がDXで実現したいとするビジョン(収益向上・競争優位性の確保)の共有が進みます。

DXに向けた社内の一体感を高める意味でも、重要なアクションといえるでしょう。

参考:『DX動向2025(データ集)』独立行政法人情報処理推進機構 2025年6月26日

企業間の連携を深めDX人材の交流を図る

IPA「DX動向2025」や経済産業省の「DX調査2025」では、DX推進の高度化には企業間での知見共有・価値観の共創が不可欠であるとしています。

特に、DXを推進している企業では、経営層が自社のDX戦略や人材育成方針を積極的に外部に発信する傾向が強く、こうした行動が他企業への刺激や産業横断的なネットワーク形成につながっていると報告されました。

このような相互連携の動きは、DX人材の企業間交流を促進する土壌にもなります。価値観や課題を共有できる企業同士での人材流動・プロジェクト連携が活性化すれば、イノベーション創出の機会が広がり、結果としてDXの加速につながる好循環を生む可能性があるのです。

参考:『DX動向2025(データ集)』独立行政法人情報処理推進機構 2025年6月26日

 

DX推進を成功させる、社内を動かす・うまく巻き込むコツとは?

DX推進成功の秘訣 社内を動かす!うまく巻き込む3つのコツ

組織的にDXを推進し、事業変革を進めるためには「社内をうまく巻き込んでいく」ことが重要となります。
しかし、思ったように社内の協力を得られず、DXが進まないと悩んでいる担当者は少なくないものです。

本資料では、「DX推進における社内巻き込みの重要性」、「巻き込みを成功させる3つのポイント」など、全社的なDX推進に必要となってくる「社内の巻き込み」にご紹介していますので、ぜひダウンロードしてお役立てください。


\こんな方におすすめの資料です/

  • DX推進に他部署の協力が得られない
  • 一部のDXではなく全社的なDXを推進したい

DX人材不足解消のために活用できる外部施策

DX人材不足という全国的な課題に対して、政府・自治体では、資金面から人材育成、資格取得まで包括的な支援体制を構築しています。

その中から企業の規模や状況に応じて適切な制度を選択することで、効率的なDX人材確保・育成が可能です。

ここでは大きく分けて3つの観点から解説していきます。

経済産業省・IPAによるリスキリング支援事業

経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構では「マナビDX」という、デジタル人材育成プラットフォームの中核となるポータルサイトを運営しています。現在約220の事業者による700以上の講座が提供されており、全ての講座は経済産業省とIPAの審査を通過した質の高いものとなっています。受講料無料の講座や受講費用の補助がある講座も多数含まれているのが特徴です。

さらに「マナビDX Quest」というさらに発展的な取り組みも重要です。企業データに基づく実践的なケーススタディ教育プログラムと、地域の中小企業との協働による現場研修プログラムが提供されており、2024年度は受講生のべ2,439名が参加し、満足度84%を達成するという実績があります。

これらの取り組みの基盤が「デジタルスキル標準」です。全てのビジネスパーソンが身につけるべき「DXリテラシー標準」と、DXを推進する専門人材向けの「DX推進スキル標準」の2種類で構成されており、生成AIを含む新技術への向き合い方や具体的なアクションについて詳細な指針が示されています。

マナビDXの学習コンテンツはこの標準に基づいて体系化されているため、企業は自社のDX推進状況に応じて効果的な人材育成プランを策定できるのです。

参考:『デジタルスキル標準』経済産業省

厚生労働省・自治体などの助成金・補助金制度

厚生労働省の「人材開発支援助成金」は、DX人材育成において最も活用しやすい資金支援制度と言えるでしょう。その中の、「人材育成支援コース」は最も利用しやすく、様々なテーマの研修に対応しており、新卒研修からDX研修まで幅広く活用可能です。

「人への投資促進コース(高度デジタル人材訓練)」では、経済産業省が認定する講座の受講に対して高い助成率が適用されます。また、DX認定を受けている企業の場合はさらに幅広い訓練が対象となります。

「事業展開等リスキリング支援コース」は最も助成率が高く、中小企業の場合は訓練経費の75%と賃金の一部が助成され、年間最大1億円の助成を受けられます。企業のDX化に関連する業務に従事させるための専門知識習得が要件となっているため、本格的なDX人材育成には非常に有効な制度と言えるでしょう。

参考:『人材開発支援助成金』厚生労働省
参考:『人材開発支援助成金 人への投資促進コース のご案内(詳細版)』厚生労働省
参考:『人材開発支援助成金に 事業展開等リスキリング支援コース を創設しました』厚生労働省

資格・認定制度

DX人材のスキルを客観的に証明し、育成の方向性を明確にするため、各種資格・認定制度の活用も重要です。

ITパスポート試験はその中で最も基本的なもので、ITを利活用するすべての社会人が備えておくべき基礎的な知識を証明する国家試験です。年間応募者数が25万人を突破しており、IT業界に限らず幅広い業種で取得が推奨されています。

参考:ITパスポート試験

データサイエンティスト検定は、データサイエンス力・データエンジニアリング力・ビジネス力についてリテラシーレベルの総合的な実務能力と知識を証明する検定です。合格率は約40%とITパスポートより難易度は高いものの、データ活用による業務変革を担う人材育成には必須の資格となっています。

参考:データサイエンティスト検定™ リテラシーレベル

G検定は日本ディープラーニング協会が実施するAI・ディープラーニングの基礎知識を証明する資格です。この資格では、AI技術の事業活用に必要な知識・能力を体系的に学び、AI・データを活用したビジネスを推進する総合的知識の習得を目指します。

参考:G検定

これら3つの資格を組み合わせた「DX推進パスポート」も2024年から発行が開始されました。3試験の合格数に応じてDX推進パスポート1・2・3のデジタルバッジが発行され、DXを推進するプロフェッショナル人材に必要な基本的スキルを総合的に証明できる制度となっています。

参考:DX推進パスポート

生成AI時代のDXに必要な人材とは

DXは、かつてのデジタル技術の活用による業務変革や価値創造から、AI技術の活用にシフトし、新たなフェーズに入りつつあります。企業がAIの活用によって業務プロセスの変革や新たな価値やビジネスモデルを創造し、組織そのもののあり方を変革するAX(AIトランスフォーメーション)という概念も登場しました。

こうしたなか、AI技術を積極的にDXに取り込むには、AIがもたらす変化をとらえ、適切に用いながら変革につなげていく以下のような姿勢が必要です。

  • 生成AIを用いた変革におけるインパクトやリスクを見極める視点
  • 生成AIを用いるための仕組みの構築力
  • 生成AI活用を推進する組織・人材への変革をリードする力
  • 生成AI技術の進化スピードに合わせて継続的に学び続ける力

生成AI時代のDXを推進するには、生成AIのもたらす組織への影響を正しくとらえ、周囲の人材を巻き込み、正しい方向に導くだけのスキルと知識を備えた人材が求められるのです。

AIによる業務変革が求められる中、多くの企業ではAIに精通し、組織としての成果につなげていける人材の育成が課題となるでしょう。

エクサウィザーズが提供するAX人材育成プログラムは、多くの企業が抱える以下に挙げる課題の解決をサポートします。

  • 組織のAI活用方針が定まっていない
  • 「AI推進」の号令だけで、ゴールがない
  • 「なんとなく怖い」現場のAIアレルギー

こうした課題を解決するには、以下3つのステップによるアプローチが有効です。

 

【STEP1 測る】

AI利活用における知識、さらに適切に利活用するためのマインドスタンスを可視化し、どこから取り組むべきかを明確にします。

【STEP2 育てる】

経営層・リーダー・全社員の階層別育成で、ツール導入では到達できない現場変革を実現します。

【STEP3 活かす】

研修・育成して終わりにせず、研修・育成の成果を見える化・分析。

 

この一連のステップにおいて、コンサルタントが豊富な研修カリキュラムをもとに、AX人材の育成を支援します。

詳しい資料はこちらをご覧ください。

AIで成果を出せる組織へ AX人材育成

生成AI時代のDX人材へのアプローチ【企業事例】

DXの中心が生成AI技術の活用にシフトするなかで、DXの担い手となる人材に対するアプローチも変化していかなくてはなりません。こうした取り組みは完全に内製化することは難しく、専門知識を有する外部機関との協働が成功への近道となります。エクサウィザーズとの取り組み事例を紹介します。

九州電力株式会社

九州電力では、2025年5月に策定した「九電グループ経営ビジョン2035」のなかで、「企業変革をリードするDX推進」を重要な戦略の一つとして掲げます。同社は、2023年の段階で生成AIツールを全社に導入しており、ワークショップの開催や活用事例の発信をしてきましたが、現場での活用が定着しないという課題を抱えていました。

その原因は、多くの従業員がDXやAIが日常業務とかけ離れたものという認識を持っており、実務への活用のイメージができていないことでした。対策としてDXを推進するにあたっての相談窓口として、「DXアンバサダー」という人材を配置し、ツール活用の推進やDXに対する機運の醸成を進めます。

同社ではさらなる生成AI活用促進のため、アンバサダーに向けにエクサウィザーズが提供するAX人材育成プログラムを導入します。デジタル分野に精通していないメンバーもいるなか、生成AIの基本構造やプロンプト作成の知識を網羅的に学習することで、AI活用スキルの底上げを図りました。ここで学んだ知識をアンバサダーが各部署に持ち帰り、勉強会を開くといった活動が活発になり、生成AIツールの利用率が向上するといった効果が現れています。

参考:『各職場が主体性を発揮。九州電力の成果に繋がる実践型AI人材育成」エクサウィザーズ

東京電力ホールディングス株式会社

東京電力ホールディングス株式会社では、生成AIの業務利用や新規事業創出を推進すべく、部門横断的なアイデア創出の施策を講じています。全社員参加の取り組みとするために、DX部門を中心とした事務局を立ち上げ、エクサウィザースの提供するプログラム「AXアイデアソン」を導入しプロジェクトを推進しました。

同プログラムに基づいた大規模なワークショップを開催し、社内から170件にもおよぶ生成AI活用のアイデアが持ち寄られます。そのなかから「サプライヤーとの交渉業務における生成AI活用」「グループ商材の自治体向け”まちづくり提案書”のドラフト作成」の2つのアイデアが具現化され、実装を目指したプロジェクトとして進行しています。

また、アイデアソンに並行して全社レベルで生成AI利活用の基礎研修を実施し、生成AIによる業務変革に対する当事者意識を高める施策を講じました。こうした一連の取り組みにより、グループ全体において、生成AIによる業務変革の意識向上に成功しています。

参考:『東京電力×エクサウィザーズ AXアイデアソンで拓く、生成AIを活用した新事業アイデアの創出 課題の自分ごと化で、業務変革をグループ全体に拡大へ』エクサウィザーズ

第一実業株式会社

機械専門商社の第一実業株式会社では、バックオフィス業務にCRMを導入するなど、DXを進めていましたが、新規事業の創出といった攻めのDXに着手できていないという課題を抱えていました。DXの重要性を強く認識するなか、自社に専門的な知見を持つ社員が少ないことから、それを補うべくエクサウィザーズをパートナーとして、全社を挙げた事業変革へと舵を切ります。

同社は、エクサウィザーズの提供する、AIとデザインの力で企業変革をリードする共創型プログラム「exaBase Sprint」を導入し、新たな事業テーマの創出を目指します。7つの本部に所属する部長から新入社員まで、幅広い年齢層の精鋭社員10名でワークショップを開催。「2040年の未来を洞察し、次世代型エンジニアリング商社としてAIを活用した新たな事業を創出する」をゴールに、約3カ月にわたって、新規事業のアイデア創出と事業化プランの策定をおこないました。

新規事業のアイデア出しや評価、事業化のシミュレーション、プラン作成のプロセスでChatGPTの活用を試みます。結果としてメンバーの発想の幅が広がり、10の事業アイデアの創出に成功、攻めのDXに帰結しました。プロジェクトを通じて、生成AIの有用性とリスクへの理解が進む、といった副次的な効果がもたらされたことも特筆すべきです。

参考:『第一実業、ChatGPT × 未来洞察による自社の強みを活かした事業創出プログラム、Backcasting Sprintで攻めのDX施策を創出』エクサウィザーズ

まとめ

本記事では、DX人材に必要なスキル・マインド、採用方法や育成方法を解説しました。

DX人材を欲しいと考えている企業のDX推進担当者や人事の方は本記事の内容を踏まえ、

  1. 欲しい人材を明確に定義
  2. 育成と採用両方の軸で検討
  3. 環境や文化の変革も並行して行う

ことを意識して活動していくことをおすすめします。