Anthropicの年換算収益が650億ドル突破 半年で7倍、営業黒字も達成
AI開発大手の米Anthropicの年換算収益(ランレート)が7月末時点で650億ドルを超えた。同社が週末に投資家向けに送った定例アップデートで明らかにした数字で、CNBCが8月17日に報じた。2025年末の約90億ドルから約7倍、5月時点の470億ドルからは2カ月で180億ドル上積みした計算になる。
ランレートは直近の短期間の売上を年換算した指標で、実際の年間収益とは異なる。ただ非上場のAI企業の勢いを測る事実上の共通指標として定着している。
実額の伸びも同様に急だ。直近四半期(第2四半期)の速報値は115億ドル超で、前年同期の7億8700万ドルの14倍を超えた。第1四半期の47億3000万ドルと比べても140%以上の増加である(Axios)。しかも同四半期は調整後営業利益が黒字となった。巨額の計算資源調達費を抱えるAI開発企業が、成長を維持したまま利益を出した形になる。
投資家の見方はさらに強気だ。現在のペースが続けば2026年末には1000億ドルから1200億ドルに達するとみている(英フィナンシャル・タイムズ報道、TechCrunch)。2028年に1900億ドルから2000億ドルという社内計画もロイターが伝えている。
数字の開示時期は上場準備と重なる。同社は6月に米証券取引委員会(SEC)へ目論見書を極秘提出し、投資家との予備的な面談を始めている。競合の米OpenAIも極秘申請を済ませているが、先に上場するのはAnthropicとの見方が強く、早ければこの秋にも実現する(Bloomberg)。5月の資金調達でついた9650億ドルという評価額を正当化できるかが問われる局面で、成長の継続を示す材料をぶつけた格好だ。
同じ指標でOpenAIの年換算収益は400億ドル。両社の算定方法が同一とは限らないため単純比較はできないものの、伸び率でも規模でもAnthropicが上回った。かつて後発と見られていた同社は、コーディングをはじめとする複雑な業務を自動化する法人向けツールで支持を広げてきた。
この間、事業が順風だったわけではない。6月には政府の輸出管理指令に従うため、最上位モデルのClaude Fable 5とMythos 5へのアクセスを一時停止する事態も起きている。それでも収益曲線は折れなかった。