パーソルホールディングスとエクサウィザーズ、「HRにおけるパーソナルデータ・テクノロジーの利活用研究会」発足
~就職活動におけるデータ利活用についての意識調査、学生は「企業とのマッチング向上」「エントリーシート不要」に期待、一方「データによる先入観」「情報利用の用途・選択権」へ不安も〜
総合人材サービスのパーソルホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 CEO:水田 正道、以下パーソルホールディングス)、ならびに株式会社エクサウィザーズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:石山 洸、以下エクサウィザーズ)は、「HRにおけるパーソナルデータ・テクノロジーの利活用研究会」(以下、本研究会)を2021年2月より発足します。第一弾として、新卒採用領域における学生のパーソナルデータ・テクノロジーの利活用に関する意識調査の結果を発表します。今後は研究会で扱うテーマをHR領域全般に拡げ、パーソナルデータ・テクノロジーの利活用について学生を含む個人の意見を調査・情報発信することで、個人の利便性や納得性の向上、また企業における適切な活用推進につなげ、一人ひとりが活躍できる社会の実現を目指してまいります。
■研究会発足の経緯
<社会的背景>
近年のAI、IoT、ビッグデータなどの先端技術の発展に加え、内閣府が「Society 5.0」を提唱するなど、人々に豊かさをもたらす“超スマート社会”の実現を目指す動きが活発となっています。今後、あらゆる産業や生活の場面において、パーソナルデータと先端技術を活用したさまざまなサービスが提供されるようになると考えられます。
<学生の抱く期待と不安>
本研究会が学生を対象に実施した調査によると、就職活動におけるデータ利活用については、「企業との相性が分かる」「選考理由・結果の明確化」「エントリーシートが不要になる」など期待をしている学生も多いことが分かりました。一方、不安・懸念点として、「先入観を生みかねない」「AIなどによる処理で判断されてしまう」「情報の利用用途が不明瞭」「利用されたくない場合にまで利用されかねない」などの意見も多数あり、個人の納得性と利便性を両立できるような利活用が必須となっています。
<HRにおけるデータ活用の現状>
一方、採用などHR領域においては、パーソナルデータの利活用がまだまだ積極的に推進されていないのが現状です。本研究会が企業の人事担当者に行ったヒアリングでは、「テクノロジーを活用し生産性を向上させ、学生と向き合う時間を増やしたい」「データを活用し、採用を科学していきたい」という声が多くあることが分かりました。特に昨今の新卒採用においては、学生のパーソナルデータの利活用における透明性や、本人の選択権をどう担保するかが課題となり、積極的な活用にまでは至っていません。
■『HRにおけるパーソナルデータ・テクノロジーの利活用研究会」概要
このたび、パーソナルデータ・テクノロジーの利活用における個人の不安・懸念の解消と、納得性・利便性の向上、さらに、企業における適切かつ積極的な利用推進につなげるべく、「HRにおけるパーソナルデータ・テクノロジーの利活用研究会」を発足します。
まずは新卒採用の領域において、学生も企業も安心して、適切かつ積極的にパーソナルデータ・テクノロジーを利活用できる状態を目指していきます。学生の意識調査・インタビューを通して一人ひとりの声に向き合うとともに、各種セミナー・情報発信を通じ、企業におけるパーソナルデータ・テクノロジーの適切な利活用を促すことで、学生一人ひとりが納得感を持ち、より良いファーストキャリアの選択ができる、新卒採用の仕組みと体制構築に取り組みます。
今後、本研究会では学生参加型のディスカッションを継続していきながら、有識者や参画企業を募集し、討議や事例共有の設定や情報発信を定期的に実施してまいります。なお、本研究会では参加企業が有する個人情報を取り扱った活動は行わず、法令順守で運営いたします。
<活動内容>
・学生へのインタビュー、ディスカッション、意識調査等の実施
・パーソナルデータ・テクノロジーの利活用における参画企業によるディスカッション
・企業における利活用事例の収集、企業向け情報発信ならびに勉強会・セミナー等の開催
<主催>
パーソルホールディングス、エクサウィザーズ
<ディスカッション参加者・企業>※順不同、敬称略
現役大学生・院生、大学卒業生・院卒業生
ソニー、ソフトバンク、三井住友銀行、ベネッセホールディングス、エン・ジャパン
弁護士 日置巴美氏、弁護士 大村剛史氏(三浦法律事務所)
<今後の予定>
2021年3月30日(火)に、研究会の概要説明と企業向けの勉強会を実施いたします。
【日時】
2021年3月30日(火)15時~17時
【テーマ】
「HRにおけるパーソナルデータ・テクノロジーの利活用に関する研究会」~学生アンケート調査および職業安定法、個人情報保護法改正から見る新卒採用時に気を付けるポイントについて~
【定員】
200名(先着順)
【申込URL】
申し込みはこちら
※下記QRコードからも読み取りいただけます。
【内容】
①研究会概要のご説明、ならびにディスカッション参加企業の募集
②データ利活用における学生アンケートの調査結果と企業が新卒採用時に気を付けるポイント
③職業安定法、個人情報保護法改正から見る企業が新卒採用時に気を付けるポイント
(弁護士 日置巴美氏、弁護士 大村剛史氏)
【問い合わせ先】
hrdata_study@exwzd.com
まずは新卒採用領域に関する勉強会を実施し、今後は研究会のテーマをHR領域全般に拡げ、HR領域にかかわるパーソナルデータおよびテクノロジーの利活用により、一人でも多くの方がより良いはたらき方を実現できる社会を目指してまいります。
■「新卒採用におけるパーソナルデータ・テクノロジー利活用に関する調査」結果
<実施概要>
調査期間:2021年1月6日(水)~2021年1月8日(金)
調査方法:インターネット調査
調査対象:1270名(全国の18歳~29歳の男女 個人、大学生・大学院生、在校中に就職活動予定者または完了者)
<調査結果概要>
新卒採用における就職活動への問題意識がある学生が多いものの、パーソナルデータやテクノロジー活用で解決・改善する余地がある結果となりました。
具体的に、就職活動におけるデータ利活用について、「企業とのマッチング向上」「手間の改善」への期待がある一方、「データによる先入観」「情報利用の用途・選択権」に対する不安・懸念が明らかとなっています。
これらの学生一人ひとりの声に真摯に向き合い、利活用の目的・用途に関する事前説明や事前合意を丁寧に行っていくこと、学生側に情報利用の用途・選択権などわかりやすく明示することが、パーソナルデータ・テクノロジー利活用における大事なプロセスであることがわかりました。
<調査結果サマリ>
<調査結果詳細>
詳しい調査内容、結果については、2021年3月30日(火)実施予定の勉強会にて報告いたします。
■参画企業のコメント
<パーソルホールディングス 代表取締役社長 CEO 水田正道>
パーソナルデータ・テクノロジーの利活用は、個人・企業の利便性が上がるだけでなく、就業機会の拡大やマッチングの向上など、より良い雇用環境の実現につながると考えています。さまざまな企業や有識者の協力を仰ぎながら、多くの方が安心してパーソナルデータ・テクノロジーを預けられる社会を目指してまいります。
<エクサウィザーズ 代表取締役社長 石山洸>
近年、AI活用において、ユーザー参加型のオープンイノベーションの手法が普及してきています。例えば、介護分野ではAI研究者だけでなく、認知症の本人の方も学会員としてAI活用について研究する「みんなの認知症情報学会」等が事例としてあります。今回、同様に学生参加型の研究会運営をしていくことで、学生の方々の意見を取り入れた本当に嬉しいパーソナルデータ・テクノロジーの活用方法を協働して見つけることを目指してまいります。
<三浦法律事務所 弁護士 日置巴美氏>
テクノロジーの発展に伴い、データ利活用によってHR領域の課題が解決し、求職者と求人者にとってより良い環境が生まれることに期待が集まっています。しかし、テクノロジーとデータ利活用によってもたらされた変容は、新たな課題を伴っていることが、昨今の新卒採用のデータ利活用に対する社会の反応から見て取れます。変容する採用活動に対して、職業安定法、個人情報保護法等のルールが適合し、また、社会的受容性を高めるため、本研究会をサポートしてまいります。
■これまでの活動内容
本研究会の発足にあたり、まずは就職活動を経験した学生や、これから就職活動を控えさまざまな不安を感じている学生の声に耳を傾けるために、数回にわたって学生へのインタビュー、ディスカッションを実施しました。さらに、HRにおけるパーソナルデータ利活用に対し、課題意識のある企業の協力のもと、2020年5月より以下の活動を行っています。
・学生プレインタビュー 2020年5月8日、6月24日
・個別企業とのディカッション 2020年7月から開始
・第一回座談会 2020年10月28日「就職活動におけるデータ利活用について、学生のみなさんと考える」
・第二回座談会 2020年11月11日「理想の就職活動に向けて企業にどうあってほしいのかについて考える」
・第三回座談会 2020年11月25日「学生の声を受けて新卒採用における企業のデータ利活用を考える」
・第四回座談会 2020年12月3日「専門家から学び、新卒採用におけるデータ活用の在り方について考える」
・第五回座談会 2021年1月14日「これからの新卒採用のありたい姿について考える」
■パーソルホールディングス株式会社について
1973年の創業以来、人材派遣、人材紹介、アウトソーシング、再就職支援など総合人材サービスを展開。2008年10月に共同持株会社テンプホールディングス株式会社を設立。2017年7月よりパーソルホールディングス株式会社へ社名を変更。東京証券取引所市場第1部上場(証券コード:2181)。2020年3月期売上高9,705億円。
■「PERSOL(パーソル)」について<https://www.persol-group.co.jp/>
パーソルグループは、「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに、人材派遣サービス「テンプスタッフ」、転職サービス「doda」、ITアウトソーシングや設計開発など、人と組織にかかわる多様な事業を展開しています。グループの経営理念・サステナビリティ方針に沿って事業活動を推進することで、持続可能な社会の実現とSDGsの達成に貢献していきます。
また、人材サービスとテクノロジーの融合による、次世代のイノベーション開発にも積極的に取り組み、市場価値を見いだす転職サービス「ミイダス」、テクノロジー人材のエンパワーメントと企業のDX組織構築支援を行う「TECH PLAY」、クラウド型モバイルPOSレジ「POS+(ポスタス)」などのサービスも展開しています。
■株式会社エクサウィザーズ 会社概要
会社名:株式会社エクサウィザーズ
所在地:東京都港区東京都港区浜松町1丁目18-16 住友浜松町ビル5階
代表者:代表取締役社長 石山 洸
事業内容:AIを利活用したサービス開発による産業革新と社会課題の解決
URL:https://exawizards.com/
■株式会社エクサウィザーズについて
「AIを用いた社会課題解決を通じて、幸せな社会を実現する」というミッションのもと、企業の各部門や全社課題の解決にAIを利活用して取り組みながら、個社の課題から見つけた業界課題や社会全体の課題を解決するために、介護・医療・HR・ロボット・金融・カメラなどさまざまな領域でAIプロダクトの開発と実用化に取り組む。メンバーにはAIエンジニアをはじめ、ソフトウェアやハードウェアのエンジニア、戦略コンサルタント、UI/UXデザイナー、介護などのドメイン専門家、研究者、政策の専門家など分野横断的な人材が在籍。超高齢社会を迎えている日本において、各領域の現場ニーズと課題を徹底的に理解しながら事業を展開。
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